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進むベビー・子供向け業態開発、集客のポイントは?

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 大手小売りのベビー、子供向け業態開発が進んでいる。少子化でも、市場規模は縮まないという見通しがある。子供の数が減っているといっても、出生数は年間100万人で、それだけの新たな顧客は魅力。競合は避けられないが、出店しやすいフォーマットの開発や地域に根ざす機能などで拡大を目指す。出店する商業施設では、集客のポイントになろうとしている。

トイザらス=小型店で機会拡大


 「トイザらス」ひたちなか店(茨城県)が10日、オープンした。施設外まで750人の行列ができるなど順調な立ち上がり。日本トイザらスが打ち出す小型業態の1号店として、広域型SCのニューポートひたちなかファッションクルーズに入ったもので、SC側の期待も高い。

 トイザらスの平均売り場面積は2200平方メートル。SCに入るケースが多いが、大型のため準核店舗として位置づけられ、出店できる場所が限られてもきた。ひたちなか店は600平方メートルで同日イオンモール札幌平岡に開業した札幌平岡店も同規模。このフォーマットで、「出店の幅を広げる」(吉田耕一郎執行役員)狙いだ。現在の店舗網でカバーし切れていないエリアがあり、出店余地は多いとみる。また、SCでテナントの退店が課題になる最近の状況は、「チャンスと捉えられる」。

 同社は今年、25周年。この間、出店の一方で退店もあり、160前後の店舗数で推移してきた。今回の小型店開発で改めて業容の拡大を目指す。「ベビーザらス」でも小型店の出店を検討しているという。

キッズリパブリック=地域との関係深め

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 イオンリテールはベビー、キッズの専門店「キッズリパブリック」を多店化している。1号店は14年11月の倉敷店(岡山県)。18日に開店した広島府中店で9店になり、計画通りの拡大が進んでいる。

 広島府中店も3600平方メートルの大型の売り場。産前対策から12歳までの多様な商品を揃え、売り場でのイベント開催などに力を注いでいる。

 現在2店ある玩具業態も含めて19年度で30店体制が目標。新店とともに既存店の改装で配置を進める構え。これまでも富山県砺波市や愛媛県今治市などに出しており、大都市圏に限るわけではないが、スペースありきではなく「子育て世帯が多いところ」(佐藤香キッズリパブリック商品部商品部長)で拡大することにしている。

 マスマーケットのベビー、子供向けでは「西松屋」、しまむらの「バースデイ」の出店が進んでいる。「アカチャンホンポ」も意欲的だ。少子化でも市場規模は縮小していないとされるが、ECの台頭を含め、競合は激しい。それぞれの在り方を追求することは欠かせない。

 トイザらスの小型業態は、面積を3分の1にするが、品揃えは同じ比率で圧縮するわけではないとし、店頭のEC機能で補うことにもしている。さらに、面積が限られる中でも、サンプルで遊べるスペースを積極的に確保、インタラクティブモニターを設置するなど、レギュラー店で進めているコト提案を盛り込んでいる。

 キッズリパブリックは9月、最大の5600平方メートルで旗艦店として東戸塚店(神奈川県)をオープンした。ダイエーを改装したイオンスタイル東戸塚内だ。地域の子育て支援機能まで取り込む形で、NPO(非営利組織)などと連携している。ワークショップを充実、安心して過ごせる場所の提供で客数を確保し、イオンスタイル東戸塚に子育て中の親を呼び込んでいる。今後も地域との関係を深め、「なくてはならない店」にする構えだ。
(繊研 2016/11/21 日付 19594 号 1 面)