日本ファッション教育振興協会濱田勝宏理事長
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繊研plus「来春卒業予定の学生の就職は、就職氷河期を上回る深刻な状況になるのではと懸念している」と話すのは、日本ファッション教育振興協会の濱田勝宏理事長だ。新型コロナウイルスの影響で、ファッション業界でも内定取り消しや新卒採用中止が目立つ。誰も経験したことのない経済環境下で、経営と現有社員の雇用を守ることに精いっぱいな現状に、「先が見えないなか新卒採用の方針が決まらない企業が多いのも当然」と理解を示す一方、「今後も採用を大幅に絞ったり中止する動きが増えそう」と懸念する。
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同協会に所属する学校では、「就職支援担当者が、オンラインや電話で学生の気持ちを聞くなどケアもしているが、採用環境の激変に気持ちがひるみ、足が止まってしまった学生も多いと聞いている」。元々、ファッション業界は採用活動の時期が遅く、「これから動く企業も多いので学生は焦らず、学校の就職支援室と連携し、企業動向を見て情報をつかんで活動を続けてほしい」と呼びかける。
それでも、来年3月に就職先が決まっていない学生が増える見込みに、「新卒採用や若者の雇用問題は社会全体の重要な問題」と強調する。「一企業では解決が難しい問題なので国全体の人材活用策として、21年春卒業予定者は22年春の採用でも新卒扱いにするなど、国の配慮が必要なのでは」と提言する。
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