楽天は3月17日、仮想モール「楽天市場」出店者向けに、写真投稿型SNS「インスタグラム」で多数のフォロワーを抱える「インフルエンサー」を販促に活用するためのツールの提供を開始した。登録された約5500人の中から自社商品に適したインフルエンサーを選び、オファーできるというもので、美容・化粧品やグルメ、ファッションなど幅広いジャンルの店舗の活用を見込んでいる。
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「MIHA キャスティングforインスタグラマー」は、楽天とガールズアワードが共同で出資する、インフルエンサープロダクションのMIHAが企画し、デジタル・キャスティングプラットフォームを提供するBIJIN&Co.が開発したもの。店舗は「年齢」や「ジャンル」などの条件で、自店舗の販促に適したインフルエンサーを検索し、店舗や商品の魅力を訴求する投稿を依頼することができる。
店舗はインフルエンサーに対し、静止画の「フィード投稿」と動画の「ストーリー投稿」と、静止画・動画の「クリエーティブ提供」を依頼することができる。新規ユーザー獲得や流通額拡大・認知拡大、購買転換率向上や滞在時間拡大、商品への理解促進が見込める。
インフルエンサーは「フリーワード」「ジャンル(美容・コスメ、グルメ、スポーツ、ママ、メンズファッション、旅行、インテリア、ファッション、ペット)」「年齢」「性別」「評価」の5つから検索ができる。
利用料は月額税別5万円で、別途インフルエンサーへの報酬が必要。報酬額はフォロワー数に比例するが、インフルエンサーごとに参考の報酬額が表示される機能もある。なお、実際の報酬額は店舗がインフルエンサーと交渉して決める。
ツールに登録されている全インフルエンサーに対して募集を行い、応募者の中から適したインフルエンサーを選ぶこともできる。投稿内容には「PR」の表記を必ず明示するほか、法律に抵触していたり、消費者の誤解を招く表現になっていたりしないかをチェックするため、BIJIN&Co.社が投稿内容の審査を事前に行う。
MIHAではこれまで、kemioさんや辻希美さんといったタレントと契約し、ユーチューブを活用したインフルエンサーマーケティングを展開。ネット販売でも成果を挙げており、ある企業が今年正月のセールで同社のユーチューブを使ったインフルエンサーマーケティングを実施したところ、新規顧客率が他の広告施策と比較して約11倍になったという。
MIHAがインスタグラムを活用したインフルエンサーマーケティングをするのは初めて。同社の田中利昌社長は「インスタグラムのインフルエンサーとのタイアップ企画を実施したことがある楽天市場店舗は多く、価値あるツールを提供したいと考えた」と開発の意図を説明する。楽天市場で販売する商品以外をアピールしてもらうことも可能。目標とする利用店舗数は非公表としているが、幅広いジャンルの店舗の活用を見込んでいる。
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