SEVENTIE TWOでは、ファッション&アパレル関連の上場82社を対象にして、毎月月末終値の騰落率を比較するランキングを行っている。今回は各社の9月末終値と10月末終値の騰落率を比較したランキングを発表する。
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この期間(9月30日〜10月29日)は、新型コロナウイルス第5次感染がようやく収束して、日本中に活気が戻った1カ月だった。衆議院選挙運動が行われたが、自民党の単独過半数が有望と予想された1カ月だった。この1カ月で日経株価平均は2万9452円66円から2万8892円69へ1.9%下落した。これをうけて83銘柄中値上がりは16、変わらずは1、値下がりは75だった。
値上がり率第1位(+22.2%)はアウトドア総合企業のスノーピーク(本社新潟県三条市)だった。株価上昇はすでに8月12日の第2四半期(1月1日〜6月30日)決算発表から始まっていた。8月12日の終値は4285円だったが、9月17日には6310円まで上昇し、その後自民党総裁選をめぐる政局混乱、中国不動産大手恒大集団の経営危機問題、急激なインフレ懸念などで10月5日まで4550円まで急落していたが、その後そうした懸念が落ち着くとまた上昇に転じて前述の9月17日の史上最高値6310円に迫る動きになり、11月に入ると6670円(11月2日)の史上高値をマークしている。それほど8月12日に発表した第2四半期決算が驚異的なものだったからだ。売上高では第1四半期は前年比1.6倍だったが、第2四半期は同1.8倍になっている。当然2021年12月期(通期)は、売上高予想を従来の205億円から245億円に19.5%アップ、営業利益は従来の20億500万円から30億へ46.3%引き上げた。言ってみればコロナ禍によるアウトドアブームを味方にした業績急上昇が株価に反映したということだろう。また「スノーピーク(SNOW PEAK)」というブランドが知名度を増し、「コールマン(Coleman)」や「ロゴス(LOGOS)」という先行ブランドに並びかけている感じがする。今後は、アウトドアアパレル分野での拡大が成長エンジンになるが、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」や「パタゴニア(Patagonia)」など強力なライバルにどう割り込んでいくのかというのが見所になる。
上昇率第2位(+10.5%)と上昇率第3位(+9.4%)はアシックスとデサントだ。いずれも第2四半期決算(アシックス:8月13日発表)、第1四半期(デサント:8月6日発表)が「大幅な増収を果たして、黒字化を達成したことが評価されて、紆余曲折はあるが、株価は上昇している。コロナ禍を追い風にランニング、ゴルフなどのスポーツ関連が好調な動きを見せたことが業績回復の背景にある。
株価上昇率ワースト1位はパレモ・ホールディングス(−17.2%)だ。子供服チェーンの西松屋ホールディングスが7月30日に同社株17.67%を3億1300万円で取得すると発表後は株価が急上昇したが、その後は株価がタレてきたことに加えて、10月4日に発表した第2四半期(2月21日〜8月20日)決算が、売上高85億9700万円と2.7%の増収だったが、前期に続いて赤字決済が続いたことでさらに株価は下落した。
株価上昇率ワースト2位は高島屋(−15.8%)だ。10月12日に発表された第2四半期決算で下方修正したのが原因だ。売上高が3785億円から3471億円、営業利益20億円から−20億円へ下方修正。通期でも営業利益を100億円から60億円へ下方修正した。コロナ禍長期化が原因だ。
※「SEVENTIE TWO」ファッション&アパレル関連82銘柄スノーピーク、ハニーズホールディングス、ライトオン、バロックジャパンリミテッド、ミズノ、ニトリホールディングス、TOKYO BASE、ゴールドウイン、キムラタン、ゼビオホールディングス、グンゼ、アツギ、TSIホールディングス、パルグループホールディングス、エニグモ、近鉄百貨店、タビオ、イオン、山喜、タキヒヨー、フェスタリアホールディングスナイガイ、ドウシシャ、コナカ、カッシーナ・イクスシー、ヤマト インターナショナルヤギ、しまむら、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス、ワコールホールディングス、ZOZO、堀田丸正、パレモ・ホールディングス、ダイドーリミテッド、ナルミヤ・インターナショナル、夢展望、川辺、チヨダ、AOKIホールディングス、井筒屋、サマンサタバサジャパンリミテッド、千趣会、ワークマン、メルカリ、デサント、松屋、マツオカコーポレーション、4℃ホールディングス、良品計画、三越伊勢丹ホールディングス、MRKホールディングス、クロスプラス、サックスバー ホールディングス、ABCマート、はるやまホールディングス、ムーンバット、高島屋、J.フロント リテイリング、タカキュー、アダストリア、ダブルエー、セブン&アイ・ホールディングス、コックス、エイチ・ツー・オー リテイリング、丸井グループ、ワールド、三陽商会、ルックホールディングス、青山商事、ラピーヌ、オンワードホールディングス、ANAP、コメ兵ホールディングス、キング、西松屋チェーン、ファーストリテイリング、ユナイテッドアローズ、アシックス、ジンズ、ロコンド、BASE、東京ソワール
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