巨大な絵文字バルーンが話題に
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EUKARYOTEにて、ソーシャルメディア時代のコンセプチュアルアーティスト・松田将英による個展「Extreme Conceptual」を、1月10日(火)〜1月22日(日)の期間で開催する。
松田将英は、ネットパーソナリティを介して人々と協働するイベントやインストラクション、パフォーマンスによって大きな注目を集めているアーティスト。インターネット社会を鋭く批判しながらも、その仕組みに染まらず、視覚的・構造的な側面のみを利用し、テクノロジーから派生する社会的・文化的な問題を作品を通して顕在化させている。ソーシャルメディア以降の主体や作者性を問う松田の活動は、直接的に都市や社会に介入することで新たな共同性を生み出す実践として高く評価され、2016年には世界で最も歴史と権威のあるアルス・エレクトロニカ賞にて、日本の個人では初となるデジタルコミュニティ部門での受賞を果たした。
本展「Extreme Conceptual」は、歌舞伎町の路上に設置されたNFT自動販売機や、巨大な絵文字バルーンで注目を集めた《The Laughing Man》、東京オリンピックと同時期に発表され、国内外のメディアで多数紹介された《Ripples》、ハッシュタグ投稿数で価格が決まる《Portrait》、作品販売にサブスクリプションシステムを導入した《White Magazine》など、代表的な過去作のインスタレーションで構成される。同時に、これまで語られることの少なかったコンセプト、ドローイング、独自のセオリーを含むプロポーザル資料、そして背後に忍ばせたタグラインを公開。アートのみならず、マーケティングやコンサルティングで用いられるフレームワークから、ソーシャルイシュー、技術トレンド、スピリチュアルにまで及ぶ横断的なリファレンスのカットアップが初公開される。
また、ランダムに打たれた過去作の点から、作家像を星座のように浮かび上がらせる試みも。それは、アルゴリズムやアポフェニアが引き起こす「陰謀論の時代」への警鐘とも捉えられる。平坦化された時間と空間が幾重にも重なり合うプロットを、鑑賞者は解読することができるのだろうか。過去作展であると同時に新作展でもある本展。多くの若者が行き交う外苑前のギャラリーで、松田は鑑賞者にさらなる揺さぶりをかける。
■概要
松田将英 個展「Extreme Conceptual」
開催期間:1月10日(火)〜1月22日(日)
営業時間:12:00〜19:00
開催場所:EUKARYOTE
住所:東京都渋谷区神宮前3-41-3
※お出かけの際はマスク着用の上、こまめな手洗い・手指消毒を行い、混雑する時間帯、日程を避けるなどコロナウィルス感染症対策を十分に行いましょう。
>>EDITOR’S VOICE
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Text:Arisa Watanabe
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