FARFETCHの公式サイトより
中国のEC大手アリババグループ(以下、アリババ)のCEO J.マイケル・エヴァンス(J. Michael Evans)が、ファーフェッチ(Farfetch)の取締役を辞任したと複数の海外メディアが報じた。ファーフェッチが12月6日に規制当局に提出した書類から明らかになったという。
提出された書類によると、エヴァンスは11月30日付でファーフェッチの取締役を退任。同氏は、2020年11月にアリババとファーフェッチ、リシュモングループ(以下、リシュモン)がグローバルパートナーシップを締結し、ファーフェッチの中国合弁会社 Farfetch China Joint Ventureを設立した際の取引の一環として、同職に就任していた。同氏の取締役会からの離脱についてファーフェッチは、「当社または当社の運営、方針、慣行に対する意見の相違の結果ではない」と書類内で言及しているという。なお、同氏の情報は、既にファーフェッチの取締役メンバー等を紹介するページから削除されている。
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ファーフェッチは、昨年からリシュモングループとの間でグループ傘下のネッタポルテ グループ(YOOX NET-A-PORTER GROUP、以下YNAP)の買収に向けた動きを進めていたが、今年に入り業績が悪化。同社の株価は年初と比べて約74%急落し、2018年9月のニューヨーク証券取引所への上場時との比較では約96%下落(数字はともに11月30日時点)するなど厳しい状況が続いており、11月29日に予定していた第3四半期の決算発表を延期したことから、上場廃止説が浮上している。また、世界最大手の格付け機関「S&P グローバル・レーティング」は、ファーフェッチの長期発行体格付けを「B−」から「CCC +」に引き下げた。
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