ビッグコラボ、デザイナー去就、カレンダー再編...今年上半期のファッションニュース10選

 2016年もあっという間に半年が過ぎ、折り返し地点を迎えました。注目の新ライン立ち上げ、デザイナーの去就ニュース、ビッグコラボ、ファッションカレンダーの再編など今年上半期に起こったファッション界の注目ニュースをFASHIONSNAPが配信したニュースで振り返ってみましょう。

1. ユニクロとルメールのタッグ再び


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画像:UNIQLO

 昨年10月に発売され、好評を博した「ユニクロ アンド ルメール(UNIQLO AND LEMAIRE)」のコラボコレクション。好調にも関わらず2シーズンで終了が決まり、残念に思った人も多くいたのでは?しかし、後にこのコラボは新ライン立ち上げの布石だったことが明らかに。デザイナーのクリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)をアーティスティックディレクターに迎え、今秋パリ発の新たなライン「Uniqlo U」が立ち上がります。先日キーヴィジュアルも公開され、アイテムの全貌が公開されるのも楽しみです。


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2. LVMHプライズに日本人初のファイナリスト


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 LVMH傘下ブランドのデザイナー達が審査員として名を連ねることでも知られる
若手デザイナーの登竜門「LVMHプライズ」。今年は「ファセッタズム(FACETASM)」の落合宏理が日本人初となる10名のファイナリストに選出されました。惜しくもグランプリは逃しましたが、今年は「ミキオサカベ(MIKIO SAKABE)」の坂部三樹郎とシュエ・ジェン ファン(Shueh Jen-Fang)、東京ニューエイジの「ソウシオオツキ(SoshiOtsuki)」を手がける大月壮士、「コイケ(koike.)」の小池優子と過去最高となる日本ブランド4組がショートリストに残る快挙を成し遂げました。世界のファッションコンテストで日本人デザイナーの名前を見る機会も年々増えており、今後の日本勢の活躍に期待です。

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3. 盛況博した2つのファッション展覧会


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 今年上半期に行われた展覧会でファッション好きのみならず、多くの人を魅了したであろう「MIYAKE ISSEY展: 三宅一生の仕事」と「Volez, Voguez, Voyagez - Louis Vuitton(空へ、海へ、彼方へ ── 旅するルイ・ヴィトン)」展。「MIYAKE ISSEY展」では、世界的なデザイナー三宅一生の約45年間の仕事を一堂に公開し、百数十点のウエアをはじめ映像作品やオブジェなどが展示されました。「こんなに大きな美術館でいつか展覧会をやってみたい」
という本人たっての希望が実現し、会場になった国立新美術館には会期中10万人以上が来場。この数は自主企画展として同美術館が2007年に開館して以来初めてとのことです。

 一方、紀尾井町に突如出現した巨大特設会場で開催された「旅するルイ・ヴィトン」展では、「旅」をコンセプトにヴィンテージトランクなど約1,000点のアーカイブが全10章のテーマで展示されました。ほぼ同時期に開催された2つの展覧会はどちらもスケールの大きさとクオリティの高さで反響を呼びました。

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4. インバウンド特需が底打ち?


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 日本百貨店協会の発表によると、全国百貨店の売り上げ総額は約4,629億円で、前年同月比5.1%減と3ヶ月連続でマイナスに。訪日外国人の購買客数も前年割れとなり、2014年10月以降初めての減少に転じ、拡大一辺倒だった訪日外国人のインバウンド特需に陰りが見え始めました。「爆買い」ブームも一段落し、客単価が減少しているようです。各社インバウンド頼みの売上から新たな客層を呼び込む転換の時期に差し掛かっています。


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5. ヴェトモン旋風、止まらず


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 今年上半期、「ヴェトモン(VETEMENT)」並びにデザイナーのデムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)の名を見ない日はないと言ってもいいほど国内外の各媒体がこぞって特集を組みました。デムナは、昨年10月に「バレンシアガ(BALENCIAGA)」のアーティスティックディレクターに抜擢。瞬く間にその名がグローバルに知れ渡り、関連記事の多さでも分かるようにFASHIONSNAPでもバレンシアガでのデビューコレクションをはじめ、ヴェトモンの3万円超の「DHL」Tシャツや超ロングスリーブ="ぶら袖(ぶらぶらした袖)"を取り上げるなど、常にネタを提供してくれました。ビッグメゾンでのデビューイヤーということもあり、ファッション界ではヴェトモン熱がもうしばらく続きそうです。

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6.ビッグネームのコラボが実現

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 7月初旬には「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」と「フラグメントデザイン(fragment design)」とのコラボレーションが発売になり、話題をよびました。「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」メンズコレクションのアーティステックディレクターのキム・ジョーンズ(Kim Jones)と「フラグメントデザイン」の主宰でアーティストの藤原ヒロシは旧知の仲で、キム・ジョーンズ側からの提案でコラボが実現。両者のロゴを並べるスタイルは「ルイ・ヴィトン」史上初となる取り組みとのことで、発売日にはアイテムを買い求めようと、伊勢丹新宿の全館を取り囲むほどの行列ができました。初日の売上は約1億4,000万円に上り、ほぼ即日完売という盛況ぶり。そのほか3月には、藤原ヒロシがディレクションを手がけたコンセプトストア「ザ・パーキング銀座(THE PARK・ING GINZA)」が銀座にオープンするなど、ファッション界きってのヒットメーカーのニュースに人気が集まりました。

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7. 後任がようやく決定

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画像: ©Maripol

 昨年10月にラフ・シモンズ(Raf Simons)が去ってから後任探しが難航し、業界関係者もやきもきした状態が続く中、ようやく「ディオール(Dior)」の後任デザイナーが決定。7月初旬「ヴァレンティノ(VALENTINO)」でクリエイティブディレクターを務めていたマリア・ グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)がメゾン始まって以来初の女性ディレクターに就任することが発表されました。上半期、デザイナーの去就についてのニュースはその他にもエディ・スリマン(Hedi Slimane)の「サンローラン(SAINT LAURENT)」退任をはじめ、「ランバン(LANVIN)」「ブリオーニ(Brioni)」などが続々と新体制を迎えることに。直近の目玉はメンズ・ウィメンズデザイナーが共に退任した「カルバン クライン(Calvin Klein)」で、ラフ・シモンズの就任が有力視されています。

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8.「See now Buy now」の時代に突入?


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画像:Burberry

 今年2月に「バーバリー(Burberry)」がメンズ・ウィメンズのショーを統合することと合わせてショー直後にアイテムを店舗販売する消費者重視のショー形式「See now Buy now」への取り組みを発表しました。これに続き「トム・フォード(TOM FORD)」「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」「ラグ & ボーン(rag & bone)」
「レベッカ ミンコフ(REBECCA MINKOFF)」「パブリック・スクール(PUBLIC SCHOOL)」「アレキサンダー ワン(ALEXANDER WANG)」「マイケル コース(MICHAEL KORS)」などのニューヨークを拠点とするブランドが相次いで「See now Buy now」の施策を取り入れることを決定。伊ブランドも「ブリオーニ(Brioni)」や「プラダ(PRADA)」「フェンディ(FENDI)」「モスキーノ(MOSCHINO)」が部分的に実施したり、「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」や「グッチ(Gucci)」では現状スケジュールを維持もメンズ・ウィメンズのショーを統合するなどショーの形式や見せ方を巡り様々な動きがありました。

 一方でファッション界のレジェンド、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)は「一定の期間を置くことは、消費者の購買意欲を掻き立てるために必要な時間」と従来のファッションカレンダーの刷新を望まないことを明かすなどフランスのメゾンブランドは施策には消極的な姿勢を見せています。今秋から多くのブランドが実店舗で「See now Buy now」を実施することになりますが、どのような反響があるか注目です。

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(2016年2月17日)

9. リオ五輪、各国のユニフォームが発表

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 リオ五輪開幕を8月に控え、各国代表選手団のユニフォームや競技用ウエアを続々と発表しました。カナダの開会式用ユニフォームは「ディースクエアード(DSQUARED2)」が手がけ、ストリートの要素を加え、ジャスティン・ビーバー
が着ていそうなデザインは「カッコいい」と評判に。 そのほかステラ・マッカートニー(Stella McCartney)が手がけたイギリス「エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)」が公式提供するイタリア選手団のウエアなどが発表されました。日本は、競技用ウエアは桜をモチーフに「アシックス」が担当。式典用ユニフォームは高島屋が製作しましたが、他国と比べSNSでの反応はイマイチのよう。とにもかくにも日本人選手の活躍に期待です。

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10. 伝説のファッション写真家逝く


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 6月には長くに渡ってニューヨークのファッションをフィルムに収めてきた伝説のフォトグラファー、ビル・カニンガム(Bill Cunningham)が82歳でこの世を去り、ファッション界に悲しみが広がりました。その仕事への真摯な姿勢は多くの人から尊敬を集め、ドキュメンタリー映画も製作されるほど。そのほか2016年上半期は、ファッション界にも大きな影響を及ぼした音楽界のスター、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)プリンス(Prince)、建築界の権威ザハ・ハディド(Zaha Hadid)急逝のニュースが続き、偉人たちの早い死を惜しむ声が相次ぎました。


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