【3分でわかる】国内アパレル大手の15年度中間決算まとめ

 既存事業の大幅な見直しが実行されている今期の大手アパレル。年間売上高1,000億円以上の企業の中間決算が出揃った。

【ワールド】2016年3月期第2四半期累計(4月〜9月)
売上高:1,355億4,600万円(前年同期比 △3.3%)
営業利益:30億8,900万円(前年同期は△9,500万円)

3ヵ年にわたる抜本的な構造改革の進行により、減収ながらも黒字化に成功。初年度となる今期は過去最大規模の400〜500店舗の閉鎖を計画しており、上期だけで「アニマ(amima)」と「ジンジャーエール(GINGER ALE)」の不採算2事業から撤退し、181店舗(国内連結ベース)をクローズ。ワールド単独では大幅なリストラを進め、450人以上が退職した。仕入・在庫コントロールにも取り組んでおり、百貨店SPA業態は「リフレクト(Reflect)」の匠ジャケットや「タケオキクチ(TAKEO KIKUCHI)」の上級スーツといった高品質・高価格帯の商品が売上を伸ばしたのが特徴。ストア業態の「シューラルー(SHOO・LA・RUE)」はプロパー販売率が向上。ECの売上シェア拡大を図っており、直営ファッション通販サイト「ワールド オンラインストア」を全面リニューアルしWebに力を入れる。

【オンワードホールディングス】2016年2月期第2四半期累計(3月〜8月)
売上高:1,254億9,500万円(前年同期比 △5.0%)
営業利益:2億2,500万円(前年同期比 △91.3%)

国内連結事業は、3月のプロパー売上が苦戦し粗利益率が低下。オンワード樫山単体では「23区」等のウィメンズ基幹ブランドやメンズスーツが復調となったが、SC(ショッピングセンター)やメンズカジュアルを中心に回復が遅れており、「二極化で節約志向が強まってきている」という。下期はブランド廃止2店舗を含む77店舗の閉鎖など不採算事業の廃止をさらに進めると共に、一部ブランドで在庫の一元化をスタートさせ、来期に向けた組織体制の見直しを図る。海外事業は全体的に不振傾向で、オンワードラグジュアリーグループのジル・サンダー事業は中東・ロシア情勢等の外的要因も影響し、特に卸売事業が苦戦している。なおEビジネスは8月にサイトおよびインフラを刷新し、計画を上回る37億円(前年比+14.6%)で推移。
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【TSIホールディングス】2016年2月期第2四半期累計(3月〜8月)
売上高:835億7,300万円(前年同期比 △3.5%)
営業利益:△4億2,200万円(前年同期は3億1,900万円)

上期に実施した構造改革により、2社の解散と1ブランドの譲渡を含む12ブランドを廃止。292店舗の閉鎖で売上総利益率は向上したものの、営業利益は新基幹システム稼働や子会社の出資比率増加等に伴うのれん償却負担から赤字となった。早期退職希望者は500名を超え、人件費削減効果は年間約23億円と公表。ブランド別では「ステューシー(STUSSY)」や「マーガレット・ハウエル(MARGARET HOWELL)」が2ケタ前後の成長率で好調だが、下期の連結売上高は当初発表時よりも110億円下方修正している。海外事業はアジアでのネット通販を11月19日から開始し、「フリーズマート(Free's Mart)」で EC事業の先鞭をつけ、リアル出店やオムニ化への下地を作るという。

【三陽商会】2015年12月期第2四半期累計(1月〜6月)
売上高:553億3,300万円(前年同期比 +3.9%)
営業利益:77億5,400万円(前年同期比 +71.7%)

※直近 同第3四半期累計(1月〜9月)
売上高:736億1,400万円(前年同期比 △2.9%)
営業利益:68億4,100万円(前年同期比 +26.6%)

今年6月末で「バーバリー」を冠するブランドのライセンス契約が終了。秋冬コレクション立ち上げの7月以降は、これまで「バーバリー ロンドン」を展開していた売場では「マッキントッシュ ロンドン」「バーバリー・ブラックレーベル」と「バーバリー・ブルーレーベル」の店舗ではそれぞれ「ブラックレーベル・クレストブリッジ」と「ブルーレーベル・クレストブリッジ」に順次事業を移行し、立ち上がりは概ね計画通りという。売場施工費などの費用として28億3400万円を特別損失に計上。バーバリーブランドの終了に伴い、昨年5月に掲げた中期5ヵ年経営計画に基づいた構造改革を進行中。通期では売上高1,000億円(前年比△9.9%)、営業利益65億円(同△36.4%)を見込む。