パリ、ミラノ、東京 etc...ファッションの最先端で行われるコレクションは、今取り入れるべきトレンドやムードを先取りするために最適なリファレンス。
ポイントとなるのは、コレクションで得た情報をどのようにスタイリングに落とし込むかということ。
スタイリストの三浦翔平さんが、23SS、23AWのメンズコレクションから、気になるキーワードをピックアップ。
コンパクトで過度な装飾が施されていないアイテムを、レイヤードで楽しむことが今の気分。
スタイリングに共通して現れる「妖しさ」が、今のバランスを掴む鍵だそう。
スタイリストのテクニックを参考に、コレクションから新しいスタイリングアイデアを見出してみては?
Profile
三浦 翔平
スタイリスト
青森生まれ。大学卒業後、スタイリストアシスタントを経て 2022 年に独立。東京を拠点に活動中。
ロングスカート
女性的な印象が強く思われがちなロングスカートは、ジャケットにスラックスのような感覚でクラシックな装いで見せることで、意外にもすんなり取り入れられるアイテムに。
ジャケットは、重い生地感のものでクラシックに合わせつつ、中にはタンクトップの上にベスト、その上からシャツ、と普段と異なる順番で重ねてクラシックと遊び心を表現。
2000sのストリートを彷彿させるボリューミーなスニーカーに、未来感のあるスポーツサングラスをチョイスすることで、時代感をミックスしたスタイリングに。
変形ボトムス
強い存在感を与える変形パンツは、シンプルにワントーンで合わせながら、細かいデザインの妙で遊んで。
スラックスをベースに、生地を摘んで折り込んだようなデザインがユニークなパンツは、裾で生地がたまることに着目し、手首にかけてドレープが利いたシャツを合わせ、計算された遊びのあるスタイリングへ。
エナメルのローファーは、シンプルなスタイリングに合わせることで、違和感を与えるキーアイテムとして実力を発揮。
ニットショーツ
シャツにカーディガン、ルーズソックス、女子高生がスカートの下に履いているようなショーツをイメージして合わせれば、放課後のノスタルジックな記憶を呼び覚ますようなムードに。
ピンクで女性的に見せつつ、オレンジを合わせることで、スタイリングをファッションへ昇華。
ラフなサイズ感のショーツのトップスには、タイトでコンパクトなものを選び、ボトムスのリラックス感を主張して。
レザーハーフコート
ヴィンテージのような加工が施されているレザージャケットを主役に、オールブラックですっきりまとめたスタイリングには、ワンショルダーのタンクトップと細めのパンツで、ミニマルで中性的な印象へ。
ピンクのヒールサンダルは肌見せで抜け感を、キルティングのエナメルバッグは妖しさをプラス。
Photograph : Masamichi Hirose
Styling : Shohei Miura
Hair & Make up : Tomomi Tokuda
Illustration : Momoko Kiryu
Edit : Yukako Musha(QUI)