首都圏を中心にしながら、名古屋、大阪まで、音楽CD・レコード店を展開し、ビギナーからマニアまで多くの音楽ファンの絶大な支持を集める「diskunion(ディスクユニオン)」。ロックやソウル、ジャズ、JPOP、クラシックなど、さまざまなジャンルごとに精通したスタッフが在籍するのもディスクユニオンの大きな魅力になっている。ここではそんなマニアックなスタッフたちが毎月のテーマに沿って、おすすめのアーティストの作品を紹介していく。
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連載第6回目となる12月のテーマは「街では流れないクリスマスソング」
各ジャンルを担当する音楽マニアならではの深い知識と独断と愛情にあふれるリコメンドを楽しんでほしい。ここで見つけたディスクユニオンの“推し“が、あなたにとってかけがえのないライブラリーになることを願いつつ。
Index
全米をムシ声に染め上げた「CHRISTMAS WITH THE CHIPMUNKS」
recommend by 商品部 ロック担当 池部 幸太さん
サイケを感じる音楽が好き。ここ数年はタイ音楽ならびにタイの文化を勉強中。
アルバム名:CHRISTMAS WITH THE CHIPMUNKS(1962/LIBERTY)
アーティスト名:CHIPMUNKS
スタッフのおすすめコメント:
いまから60年以上も前に発売され、当時一世を風靡したムシ声クリマス・アルバム!!
1958年、デヴィッド・セヴィルこと米国人ロス・バグダサリアンによって生み出されたシマリス一家「アルビンとチップマンクス」。当時LIBERTYの重役を務めた三名から名を取ったアルヴィン、サイモン、セオドアの三匹によるムシ声ハーモニーと父親役のデヴィッド・セヴルとの掛け合いはファニーかつインパクトのあるサウンド。
人気を博していた1962年に発売されたクリスマス・アルバムには”Here Comes Santa Claus (Right Down Santa Claus Lane)”、”Rudolph, The Red Nosed Reindeer”、”We Wish You A Merry Christmas”などの人気曲を収録。また、全米をムシ声に染め上げたといっても過言ではない “The Chipmunk Song (Christmas Don’t Be Late) “はなんと一か月で600万枚をセールス!!
子供にとっては楽しく、大人にとっては懐かしくてたまらない多幸感あふれる一枚です♪
最もダーティーで最もピュアなラブ・ソング「If I Should Fall from Grace with God」
recommend by 商品部 日本のロック/POPS担当 南 友和さん
日本ロック・インディーズ担当のバイヤー。
アルバム名:If I Should Fall from Grace with God(1988/Pogue Mahone)
アーティスト名:The Pogues
スタッフのおすすめコメント:
オリジナル作品としては1987年にシングルでリリース後、翌年の3rdアルバム『If I Should Fall from Grace with God』に収録された「Fairytale of New York(ニューヨークの夢)」は、数多のクリスマス・ソングの中でも、最もダーティーで最もピュアなラブ・ソング。この曲の歌詞とあわせて、友部正人のエッセイ『ジュークボックスに住む詩人』を読みながら、カースティ・マッコールとのかけ合いを聴くとより染みるのでオススメです。クリスマス前に逝ってしまうなんで、堕天使になるには早すぎるよ…シェイン…
コミカルにして鋭い言葉が軽快に跳ねる愉快な楽曲「天国を覗きたい」
recommend by 商品部門商品部 ハウステクノ担当 子安 菜穂子さん
ハウステクノweb担当。90年代よりANiIIIIiiiKii名義でDJとしても各地で活動中。
アルバム名:天国を覗きたい(1988年/紅白/クラウン)
アーティスト名:ヒカシュー
スタッフのおすすめコメント:
日本のテクノポップ黎明期70年代末から現在まで独自のスタイルを確立し活動を続けるバンド・ヒカシューが1988年小林克也のKOH HAK/紅白レーベル(クラウン)よりリリースしたアルバム「人間の顔」収録。リーダー巻上公一の一度聞いたら忘れられない唯一無二の声質とヴォーカル、どことなく舞台めいた楽曲と同期する変幻自在のサウンド、コミカルにして鋭い言葉、毎年恒例だったヒカシューのクリスマス・ライブでもお馴染みの”クリスマス・ソング”。言葉と旋律が軽快に跳ねる愉快な楽曲は筆者の学生時代するりと生活に溶け込み、以降途切れることなくこの時期となると華やぐ街を目に映しつつも自然に「ど、ど、どんな風に祈ればいいのか…」というフレーズが同時に頭に浮かぶ仕様となりました。ハロウィンが終わったあたりで途端クリスマス仕様に浮足立ってしまう世間に毎度ながら少しだけ戸惑ってしまう同様の方も一定数はきっといる筈、実にクセになる完全ヒカシュー製クリスマス・ソング。
アフリカン・アメリカンのクリスマスソングの代表格「This Christmas」
recommend by 商品部 ソウル担当 駒木野 稔さん
diskunion Soul / R&B / Rare Groove バイヤー。
Kissing Fish Records 主宰。ライターとして『レア・グルーヴ A to Z』、『和モノ A to Z』、『City Soul ディスクガイド』などに寄稿。
アルバム名:This Christmas(1970/ATCO)
アーティスト名:ダニー・ハサウェイ
スタッフのおすすめコメント:
ソウル関連のクリスマスソングがさほど多くないように思えるのは、やはりアメリカに於ける黒人史の影響が大きいのであろう。筆者の知識不足もあり、特に60年辺りまでは一部のモータウン勢作品など数える程しか思いつかないが、アフリカン・アメリカンのクリスマスソングの代表格といえば多くの方が1970年リリースのダニー・ハサウェイ「This Christmas」を連想すると言っても過言ではないだろう。後に様々なアーティストにカヴァーされる名曲だが、特に人気を博すのは、クリス・ブラウン、メアリー・J・ブライジ、ジョン・レジェンド辺りのヴァージョンでしょうか。私的にはダニー・ハサウェイの未発表ヴォーカルに娘レイラがヴォーカルを新たに加え、昨年発表されたヴァージョンが胸アツです。オリジナルよりも落ち着いたテンポで、ダニーはオリジナルで聴かれたエレピではなく、アコースティック・ピアノを演奏しています。愛娘とのデュエット・ヴァージョン、レイラの心境を連想すると更に熱いものが込み上げてきます。ダニーの没後1979年に発表されたウィスパーズの「This Christmas」の替え歌で大ヒットした『A Song For Donny』は、クリスマスを祝福する内容から、亡くなったダニーを追悼する内容に変わっているのですが、ダニーへの愛や感謝が込められた素晴らしい曲です。未聴の方には是非ともこの機会に聴いていただきたい。
ヒップホップのクリスマス・ソングと言えばこれで決まり「CHRISTMAS IN HOLLIS」
recommend by 商品部 ヒップホップ担当 高橋 央さん
ヒップホップ担当バイヤー。HIP HOP/R&B/JAPANESEの作品を中心にご紹介。
アルバム名:CHRISTMAS IN HOLLIS(2016/SONY LEGACY)
アーティスト名:RAY
スタッフのおすすめコメント:
誰もが一度は耳にしたことがあるであろう1988年の大ヒットアクション映画『ダイ・ハード』オープニングのワンシーン。ブルース・ウィリス演じる”世界一ツイてない”ニューヨークの刑事:ジョン・マクレーンが、クリスマスに別居中の妻に会うためロサンゼルスに到着する。お出迎えの”ボロ”のリムジンで空港から例の”ナカトミ・ビル”へ向かう道中。他愛もない会話をしながら運転手がおもむろにカーステレオのボリュームを上げる。すると車内に爆音で響き渡るのはRUN DMC「CHRISTMAS IN HOLLIS」。
ジョン 「おいおいクリスマス・ソングはないのかよ」運転手「これはクリスマス・ソングだぜ!!」
ヒップホップのクリスマス・ソングと言えばこれで決まり。毎年恒例のあのクリスマス・ソングがイルミネーションで溢れる街の至る所で流れる中、この曲を流して駆け抜けてみてはいかがでしょうか。
「DIVE INTO MUSIC.」に込められた想い
世界中どこにいても同じ音楽を楽しむことができる今の時代に、ディスクユニオンは違和感を感じています。なぜなら、本来音楽というものは、ひとりひとりが自らの手で触れて、自らの脚で探して出会うべきものだからです。だからこそ私たちディスクユニオンは、見たことのない曲、聴いたことのない世界を求め、音楽の海へ飛び込んでいきます。そしてこの想いを「DIVE INTO MUSIC.」というスローガンに込め、お客様と共有して参ります。
diskunionHP:https://diskunion.net/
公式youtube:https://www.youtube.com/@diskunion_official
instagram:https://www.instagram.com/diskunion/
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