柚木沙弥郎氏
染色家の柚木沙弥郎氏が1月31日に逝去した。101歳だった。
柚木沙弥郎は1922年東京まれ。洋画家の父を持つ。東京大学で美術史を学ぶが戦争で勉学が中断され、戦後は父の郷里である岡山県の倉敷にある大原美術館に勤務し、柳宗悦の「民藝」に出会う。その後、芹沢銈介に師事。型染めを手掛けたほか、 布への型染め、さまざまな版画やガラス絵などの作品にも挑戦し、絵本やポスターの制作、装丁やイラストレーションなど幅広いジャンルで活躍した。国内外での個展開催に加えて、ブランドとのコラボレーションにも取り組み、「イデー(IDÉE)」とは2012年に行われた取材をきっかけに数多くのコラボ作品を制作してきた。1950年からは女子美術大学工芸科専任講師を務め、1972年に同大学教授に就任。1987年には同大学および女子美術短期大学の学長に着任し、1991年退官まで職務を全うした。主な受賞歴は、ブリュッセル万国博覧会銅賞(1958年)や、第1回宮沢賢治賞(1990年)や毎日デザイン賞(2021年)など。
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