花王が、重点事業のひとつであるヘアケア事業の変革する。第1弾として、ハイプレミアム価格帯のオリジナル新ヘアケアブランド「メルト(melt)」を立ち上げる。2025年までに第2弾、第3弾として新ブランドをスタートさせるほか、既存のヘアケアブランドのリブランディングを実行。ヘアケア事業のブランドフォーメーションを再編し、売上および市場シェアの拡大を狙う。
同社は1920年代からヘアケア研究を開始し、現在に至るまでさまざまなヘアケアブランドを展開。マスプレミアム・リーズナブル市場向けの「メリット(merit)」や「エッセンシャル(Essential)」、エイジングケアを訴求する「セグレタ(Segreta)」など、各カテゴリーで高い存在感を持つブランドを要している。一方で、2023年のヘアケアにおいて、1400円以上のハイプレミアム市場が金額構成比で41%と近年急速に成長しているのに対し、同社のハイプレミアムヘアケアの金額構成比は1%にとどまっていた。そういったことから、新たに「髪の生きる力を、人の生きる力へ」を事業ヴィジョンに掲げ、ヘアケア事業を変革。ハイプレミアム市場への参入を本格化する。
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本格参入を前に同社は、ハイプレミアム商品を支持する人を調査。商品機能だけでなく、世界観やコンセプト、パッケージなど、感性に訴えかける要素も重要視していることがわかった。そこで同社が持つ100年におよぶ長年のヘアケア研究知見および、ヘアケア技術を活用した上で、“感情ニーズ”に基づいたブランド育成を推進する。
新ブランドのメルトは、社会情勢や環境変化、デジタル社会における情報過多の中でセルフケアのニーズが高まっていることから、ブランドコンセプトを「休みながら美しく“休息美容”」とし、感触や泡・香りで感性に訴えかけ、ヘアケアの時間を「自分を大切にする時間」に変えるアイテムを提案する。「メルト モイストシャンプー」と「メルト モイストトリートメント」(本体各480mL 各税込1760円、詰め替え各380mL 各同1320円)には、髪表面と内側を同時に補修する「ハイブリッドリペア処方」を採用し、みずみずしく柔らかいツヤ髪へと導く。花王の炭酸技術を応用した“とろシュワ”な濃密泡で髪と頭皮を洗い上げる“生炭酸”シャンプー「メルト クリーミーメルトフォーム」(12包入り 同2200円)は、毛穴周りの汚れや皮脂を浮き上がらせて落とし、トリートメントの浸透をサポートする。また、スキンケア発想で髪用の化粧水「メルト モイストコンディショニングウォーター」(170mL 同1430円 ※価格はすべて編集部調べ)を発売。エッセンスパック処方で内部まで水分をチャージし、みずみずしいツヤ髪へと導く。リラックス体験を演出する香りを追求し、クリーミーメルトフォーム以外の製品にはマインドフルアロマに着想したゼラニウム&ミュゲの香りを採用した。
まずは3月上旬に全国のロフトで順次先行販売し、4月20日にマツモトキヨシグループやココカラファイングループなどで発売。マツモトキヨシグループとはID-POS(顧客購買データ)を活用して販売する予定だ。広告では、SNSを活用した情報発信で口コミ醸成により認知を拡大していく。花王 ヘアケア第1事業部 ブランドマネジャーの野原聡氏は、「発売前のテストでは、利用した方々から『病みつきになる』といった声を多くいただいた。世界観に没入できるリアルな体験の機会を積極的に作っていきたい」と語り、ゴールデンウィーク期間中に、原宿の商業施設「ハラカド」でポップアップイベントを開催する予定だ。
またヘアケア事業変革として、既存のメリットとエッセンシャルを今春、セグレタを秋にそれぞれリブランディングする。また、ハイプレミアム市場向け新ブランド第2弾は今秋、第3弾は2025年にローンチ予定。花王ヘアケアブランドにおけるハイプレミアム金額構成比を、2027年には27%にまで伸長させる考えで、ヘアケア市場における花王ヘアケアブランドの金額シェアを2023年時点の約11%から2027年に約16%まで成長させる意向だ。なお、このうちハイプレミアムブランドのシェアは5%を目指す。
■花王:公式通販サイト
melt
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メルト モイストシャンプー
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メルト モイストトリートメント
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メルト クリーミーメルトフォーム
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メルト クリーミーメルトフォームの使用方法
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メルト モイストコンディショニングウォーター
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花王のヘアケアブランドフォーメーションと今後の強化方針
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