ロンドンを拠点とするデザイナー、シモーン・ロシャが精力的に活動している。3月末には台北にメンズとウィメンズの旗艦店をオープン。ジャンポール・ゴルチエとの協業によるオートクチュールも話題となった。24~25年秋冬コレクションは、歴史ある教会を舞台にロシャ特有の柔らかな女性像に荘厳なムードをまとわせた。その背景は。来日したデザイナーに聞いた。
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(青木規子)
ロンドンで発表した24~25年秋冬コレクションと、ゴルチエとのオートクチュールの製作は、同時進行だったのでそれぞれに影響が表れています。
ゴルチエとの作品は挑戦的なデザインを目指したのに対し、シモーンはナイーブで大人っぽいムードを表現しました。全く違うイメージですが、それぞれの要素をツイストした女性像になったと思います。
私はミックスが好きなんです。ナイーブな感じもプレイフルな気分も好きですし、感情的でヘビーな要素も大切です。シモーンの新作でモデルが抱えていた一つ目のクリーチャーにはファンタジーも感じます。どれも全部、フェミニニティーのエレメントです。
新作ではオートクチュールのシェイプも重視しました。ゴルチエでは想像しえない透明素材で形作りました。ゴルチエとの交流を通したクリエイションは楽しかったです。
次のシーズンから新たなチャプターが始まります。次は全く違うストーリーで、ちょっぴり薄気味悪くて、いたずらっ子のようなイメージで進めています。
毎回、ショーが終わるとすぐに頭が切り替わります。夜中に思いついたアイデアをメモして、2週間ぐらい置いておき、生地や本を見ながらリサーチする。とても楽しい作業です。ハードワークだし、楽しくなきゃだめ。ショーは、ご飯を食べ終わった後のデザートみたいな感じなんです。
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