インバウンドに期待する百貨店 免税制度緩和で訪日外国人向けに施策強化

 10月1日から外国人旅行者向けに消費税免税制度が改正されるのを受けて、百貨店各社はインバウンド対策を強化している。免税カウンターの拡大や移設をはじめ、外貨両替機や無料Wi-Fiの設置、通訳スタッフの増員、メイド・イン・ジャパンにフィーチャーしたプロモーションなどを実施。昨年初めて1000万人を超えた訪日外国人旅行者による売上高は、8月まで19ヶ月連続で前年実績を大幅に上回っており(日本百貨店協会調べ)、百貨店各社は外国人旅行者の利用を促すことで売上の底上げを狙う。

 10月以降、免税対象はこれまで除外されていた消耗品を含めた全品目に拡大。中華圏でブランド価値が高い国内メーカーの化粧品や菓子・地酒などの地場産品も免税対象になる。

 免税カウンターは各社で全国的に拡充しており、市中に空港型免税売店を2015年秋に展開する予定の三越伊勢丹は、2倍以上に増席させる銀座店をはじめ主要エリアの各店でカウンターの規模を拡大し、地方5店舗にも新設。免税手続きをスピーディに行うため、グローバルブルーの免税システムを7店舗に新規導入する。新宿の小田急百貨店では規模を2倍にして9月23日に化粧品売場、松屋銀座では24日に食品売場へ移設した。

 免税カウンター以外の施策も強化。2014年3月から半年間の免税対象品の売上が前年比約30%増で推移した高島屋は、大型店で42名在籍する通訳を56名に増員し、テレビ電話を使った通訳サービスも10月中に中小型各店に順次拡大するなど、多言語への対応を充実させる。同40%増の大丸松坂屋は、免税システムとPOSシステムの連動を10月1日から開始すると共に、大丸東京店全館に無料Wi-Fiを設置し、化粧品関連では多言語に対応した接客用シートや紹介カタログを導入。両社共にホスピタリティ面にも配慮して、イスラム教徒向けの祈祷室を一部店舗に設ける

 そごう・西武は、各店舗内のインバウンド向けサービスの拡充に加えて、周辺エリアと共同で顧客を動員する合同誘致フェアを7月に続いて渋谷で実施。参加は7社8店舗から11社14店舗に拡大させる。同社では池袋本店の免税カウンターを1階化粧品売場にも新設するなどして、消費税免税制度が改正される10月から2015年2月までの免税売上を前年同期比200%まで高める見込み。