大手百貨店でセール後ろ倒しも、盛夏プロパーが伸び6月売上は前年超えに

伊勢丹メンズ館 2014年夏クリアランスセール初日の行列
伊勢丹メンズ館 2014年夏クリアランスセール初日の行列
画像: Fashionsnap.com

 例年ならば三越伊勢丹を除いた大手百貨店のほとんどで6月の最終週末から開始されていたシーズナルセールだが、今年は阪急阪神、髙島屋、大丸松坂屋、そごう・西武の4社ともに開催時期を7月に後ろ倒した。2012年夏に同様の取り組みを行った際は、売上減少等の理由で翌年から例年通りのスケジュールに戻したが、今年はシーズナルセールを実施しなかったにも関わらず6月の売上(速報値)が全社で前年実績をクリア。一部百貨店では、セール前の落ち込みを防ぐために投入した夏物の正価商品(プロパー)が売上を伸ばしたという。

 昨年夏は大部分の大手百貨店で6月最終金曜日の27日からシーズナルセールを開始したが、今年はそごう・西武の各店が7月1日、一部を除く大丸と髙島屋の店舗が8日から実施。ラグジュアリーブランドに限って7月中旬にずらしている阪急阪神は、婦人服ブランドを中心に本格なセール開始日をおよそ1週間後ろ倒す。

 シーズナルセール開催時期の見直し実施は、日本百貨店協会から通達もあったが、プロパーでも価値の高い商品はセール期に関わらず売れているこも主な要因の一つ。三陽商会の「エポカ ウォモ」では7月から販売する盛夏アイテムのラックを昨年までの倍に増やすなど、端境期の企画商品を強化するブランドもあり、開催時期を遅らせたいという百貨店側の要望に理解を示すアパレル企業も増えているという。

 昨年は消費税率引き上げによる反動減もあったが、今年6月は各社で夏物新商品の打ち出しを強化し、またインバウンド需要や株価上昇による高額品の売上増加がセール期移行の落ち込みをカバーしたことなどで、売上高は髙島屋(単体13店舗)が前年比1.6%増、大丸松坂屋が同2.6%増で推移した。阪急阪神は同0.2%の微増だったが、阪急本店が同14.4%の増加で全体を牽引。2012年夏から継続して7月中旬にシーズナルセールを実施している三越伊勢丹は、銀座店が引き続き好調で同10.1%上昇している。

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