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【宿泊レポ】最高に幸せな"寝落ち"は体験できる?泊まれる本屋「BOOK AND BED TOKYO」

【宿泊レポ】最高に幸せな

 老舗書店の閉店や雑誌の休刊が相次ぐ一方で、読書の重要性を唱える書籍が多数出版されている昨今。"泊まれる本屋"というキャッチーなコンセプトで都内に開業するコンパクトなデザインホステル「BOOK AND BED TOKYO」が、話題を集めています。最高に幸せな寝落ちの瞬間を体験してもらいたいという考えで、本の魅力を改めて再認識できるこの施設。開業に先駆けて一足早く泊まらせてもらい、その内部をレポートします。

 BOOK AND BED TOKYOを運営するのは、東京のデザイナーズ・リノベーションなどおしゃれな賃貸物件を管理するアールストア(R-STORE)。今回は、代表取締役の浅井さんとともにプロデュースを手がけた力丸さんと、ファッション業界に携わりつつ6年にわたるニューヨーク生活から帰国したばかり(!)という支配人の深田さんにお話を伺いました。

 開業地は池袋。表参道や六本木、銀座などと比べるといわゆるおしゃれなイメージはさほど無い街ですが、この街を選んだ理由について「実は池袋の交通の便はとても良いんです」と力丸さん。「複数の路線が乗り入れしていて、例えば成田空港からは成田エクスプレスで1本、明治神宮にはJR山手線で14分。外国人観光客の利用を視野に入れているので、アクセスの良さは優先度の高い条件の一つでしたね」と教えてくれました。

 4月に構想をスタートさせ、8月に着工、そして11月5日に開業を迎えるBOOK AND BED TOKYO。このスピード感は、都内の不動産事情に精通するアールストアならではの強みでもあります。

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 JR池袋駅西口からはおよそ徒歩3分ほど、東京メトロ副都心線池袋駅を使うとC8出口を出てすぐの場所にBOOK AND BED TOKYOはあるので、立地条件はバツグンです。さて、それでは中に入ってみましょう。

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 目的地は見慣れた飲食店が入る雑居ビルの7階。エレベーターで同階まで上がるとすぐ左手に受付があります。

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 受付で貰える、利用案内が記された見開きの冊子と部屋番号が書いてあるカード。

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 もちろんFREE Wi-Fiが飛んでいますし、そのパスワードがBOOK AND BED TOKYOにふさわしい合い言葉なところに粋な計らいを感じます。

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 簡単な注意事項のレクチャーを受けると、扉のパスワードを入力していよいよ入室します。

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 全体の広さはおよそ40坪。過去は飲食店だったという空間を全面改装したリノベーション空間です。思っていたよりも狭く、まさに本でいっぱいの空間。扉を開けてフロアの右手に広がるのがゆったりとくつろぎながら本を読めるBOOK SHELF AREAで、左手には後ほど紹介するBUNK AREAやお手洗い、シャワールームなどがあります。

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 まずはBOOK SHELF AREAから見ていきましょう。もともと、スノッブなイメージも案の一つにあったという内装デザインは、谷尻誠さんと吉田愛さんが率いる建築設計事務所SUPPOSE DESIGN OFFICEによって、コンクリート打ちっぱなしの壁と本棚の木の温かみも感じるハイブリッドな空間に。夜の照明は暗めに設定されています。

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 客室も兼ねた長く連なる大きな本棚には、約1,700冊が並んでいるそう。アートやビジネス、絵本、コミック、小説、海外の本といった幅広いジャンルが揃います。話題の新刊というよりも長らく読み継がれている名作が多い印象で、なかなか日頃は読む機会の無いジャンルの本も思わず手にとってしまいました。

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 ファッション関連の本をチェックしてみると、昔のrelaxやSTUDIO VOICE、流行通信、装苑を発見!ファンにはたまりませんね。

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 ちなみに、実はまだ並べていない書籍や雑誌も多数用意しているそうで、Fashionsnap.comのために特別にチラ見せしていただいた、"隠し玉"はこちら。1980〜90年代の花椿やイタリア版VOGUEです。お客さんの様子を見つつ、随時ラインナップは入れ替えていくとのこと。

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 これら多彩な本の選書を担当したのは、本のある暮らしを提案するセレクトショップ、SHIBUYA PUBLISHING AND BOOKSELLERS。BOOK AND BED TOKYOが提案する「誰もが一度は経験した事があるであろう最高に幸せな『寝る瞬間』の体験」に、本という切り口で携わられています。

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 更にSUPPOSE DESIGN OFFICEのエッセンスも加わって出来上がったのは、入り口が本棚と一体化しているという斬新な設計のベッドルーム。特別に設計された、ヨコ120cm、タテ200cmのちょっと広めな部屋と、ヨコ80cm、タテ200cmの少し小さめの部屋。フロア全体で計12床ほど揃います。

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 室内は、ブックライトや電源、ハンガー付き。

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 BOOK SHELF AREAの奥にはソファがあり、寝っ転がってもよし、飲み食いしてもOK(ベッド内ではNG)。

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 夜が更けてもネオンライトがまぶしい池袋ですが、BOOK AND BED TOKYO内はしんとした精悍な雰囲気。このギャップが心地よいです。

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 フロア奥のソファエリアの向いには、トースターや給湯ポット、コーヒーマシンがあるので持ち込んだ食べ物はこちらで温められますよ。持ち込みに特に追加料金はかかりませんが、コーヒーマシンを使ったコーヒーの利用のみ税抜150円がかかります。

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 また、フロア左手のBUNK AREAは、なんといってもより個を意識した空間になっているところがウリ。本棚から程よく距離があるので、他の人の物音が聞こえづらく集中して読書したい人にオススメです。

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 フロア左手にはお手洗いやシャワールーム、洗面台。

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 トイレは海外の人に喜ばれる"ウォシュレット"付きです。

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 シャワールームは3部屋。

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 オプションでレンタルバスタオルとシャンプー、リンス、ボディソープ、歯ブラシ、エコバッグがセットになった「シャワーパッケージ」(税抜500円)の用意もあります。

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 実際に宿泊してみて感じたのは、好みの本を手にとってあのベッドの中で過ごすと、びっくりするほど集中して本の世界に入り込めるということ。コンパクトなつくりなだけに、押し入れの中に居るような感覚で読書に夢中になってしまいました。そして夜が更けるにつれて、ベッドランプの白熱灯の温かな明かりが眠気を誘い....右から左から寝言やイビキが聞こえ始め、いつのまにか筆者もBOOK AND BED TOKYOの醍醐味「最高に幸せな寝落ちの瞬間」を体験。なかなか自宅ではできない特別なひとときになりました。

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 「寝るため」だけの利用ももちろん可能ですが、ぜひ早めの時間にチェックインしてお気に入りの本を見つけて、ゆっくり本と向き合う時間をつくってみてはいかがでしょうか?注意したいのは、あくまでも簡易宿泊所という営業方法なので読書体験重視のベッドのつくりはコンパクト、荷物の管理などは自己責任ということ。ちなみに寝言やイビキが心配の方、寝場所は本棚で覆われているので音漏れはさほど気にしなくても大丈夫です!

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 支配人の深田さんをはじめ英語の喋れるスタッフさんが24時間常駐し、宿泊以外に13〜19時のみ利用可能なデイユースプランも9日から始まります。来年には新しい街でも開業を計画しているそうで、新しいデザインホステルの輪が広がっていくかも?最後に力丸さんは、「BOOK AND BED TOKYOは新しい読書体験ができる場所。訪れる人それぞれの、オリジナルの過ごし方を見つけてほしいですね」と話してくれました。

 訪日客向けにはほぼ告知をしていないということもあり関東圏の20〜30代女性を中心に反響が大きいとのことですが、今後は国内と海外のお客さんの割合をおよそ半々まで均していきたいそう。しばらくは予約を取りづらい状況が続きそうです。

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(左から)アールストアの広報でプロデューサーとしての顔も持つ力丸さん、

BOOK AND BED TOKYO 支配人の深田さん

■BOOK AND BED TOKYO
 所在地:東京都豊島区西池袋1-17-7 ルミエールビル7階
 宿泊価格:STANDARD ¥4,500-(税抜)/1泊〜 ※土日祝前日などは変動あり
      COMPACT ¥3,500-(税抜)/1泊〜 ※土日祝前日などは変動あり
      チェックイン 16:00 チェックアウト 11:00
 デイタイム価格:¥1,500-(税抜)/13:00~19:00 ※個室、シャワーは利用不可
 公式サイト

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