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2017年の繊維・ファッション業界はどうなる?

「強いものがさらに強くなり、弱いものは淘汰される。この傾向がさらに進む」。伊藤忠商事の小関秀一代表取締役専務執行役員繊維カンパニープレジデントは、今年の繊維・ファッション業界をこう予測する▼こうした動きが顕著なのは専門店分野だ。国内外の大手SPA(製造小売業)が拡大する一方で、中小店は苦戦が続く。大手企業による寡占が進む市場だ▼百貨店アパレルやアパレル卸は少し異なり、上位企業も苦しむ。大手アパレル中心に寡占化したが、百貨店の集客力が落ちて状況が一転した。大手アパレルは店舗リストラを続け、これまで「空き」のなかった売り場が空きだした。百貨店も新たな取引先を探さざるを得ず、参入障壁が下がった。動きがあるところにチャンスは生まれる▼EC分野はさらに動きが激しく、米国では実店舗は縮小傾向。ウォルマート、メーシーズ、「ギャップ」などが店舗閉鎖を進め、スポーツオーソリティは経営破たんした。米国のある調査では昨年11月から12月のホリデーセールの立ち上がりはネットで買い物をした人が全体の44%を占め、実店舗の40%を上回ったという▼消費者の買い方が変わり、買う場所が変わり、買う店が変わってきた。消費者の動きに付いていくだけでは後手に回る。どう先回りし先手を打つか。強者は大手とは限らない。 (2017/01/05)