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パッケージデザインに与えるインフレの影響

サンフランシスコ発デザイン会社の公式ブログ
btrax

コロナや戦争による物流危機や転職ブームの影響で、アメリカではこの1年間でインフレ率が7.9%にまで登っている。これは前代未聞の状況。

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当然のように物価は高くなり、商品の値段も爆上がりしている。その一方で、値段をそのままに、中身の量を減らすことで辻褄を合わせている商品もある。

パッケージデザインのダークパターン

インフレで量が減っている商品

価格アップ以外に企業が行っている施策例

値段を上げる以外にインフレに対応する方法として下記のような例が挙げられる。

  1. 個数(量)を減らす。
  2. ピースを小さく縮める
  3. 嵩増しでサイズが変わってないように見せる
  4. 製品の品質を低下させる
  5. パッケージの中に余分なスペースを空ける
  6. デザインでユーザーを錯覚させる

しかし、あまりに露骨に量を減らすと消費者にネガティブイメージを与えてしまうので、パッケージを上手に “ごまかす” ことで、その影響を最小限に収めようとする動きもある。

底上げ、錯覚、確信犯。パッケージデザインのダークパターン例

この消費者やユーザーの錯覚を利用したデザインは以前より存在しており、ダークパターンとも呼ばれる。

決して心地よいものではないが、必要悪なのかもしれない。その例をいくつか見てみよう。

バナナミルク

日本のコンビニなどで発売されているバナナミルク。上までびっちり入っているように見えて、ひっくり返すと隙間がある。カップ上部の部分は飲料と同じ色でペイントされている。

パッケージデザインのダークパターン

引用元: https://www.youtube.com/watch?v=_7Rz6xLf0u0

練乳いちごミルク

パッケージに上手にイチゴの果肉っぽいデザインを施すことで、よりイチゴ感を増し増しにしている。

パッケージデザインのダークパターン

引用元: https://www.youtube.com/watch?v=_7Rz6xLf0u0

減らせるご飯

ご飯を入れる容器のデザインを微妙に変化させたことで、内容量を10%減らすことに成功。外から見てもその違いはあまりわからない。

パッケージデザインのダークパターン

引用元: https://www.youtube.com/watch?v=_7Rz6xLf0u0

左右に何も入っていない鉛筆

かわいいキャラに騙されててはいけない、左右の部分には何も入っていない。

パッケージデザインのダークパターン

引用元: https://www.boredpanda.com/misleading-packaging-design

ちょこっとしか入ってないチョコ

カラフルでデラックスなチョコボックスに見えて、開けてみると外から見えている部分しか入ってなかった残念な結果。

パッケージデザインのダークパターン

引用元: https://www.ipackdesign.com/misleading-deceptive-packaging-designs/

実はあまり内容量が変わらないマックのドリンク

マクドナルドでドリンクをオーダーする際に、S,M,Lのサイズがあるが、実はその内容量はあまり変わらない模様。

パッケージデザインのダークパターン

引用元: https://www.boredpanda.com/misleading-packaging-design

内容量の少ない保湿クリーム

光にすかしてみると二重構造になっている保湿クリームのパッケージ。

パッケージデザインのダークパターン

引用元: https://www.demilked.com/terrible-product-packaging/

途中で切れてるブリトー

外から見たら繋がっていそうなブリトーがパッケージを開けてみるとあら不思議、真ん中部分が無い。

パッケージデザインのダークパターン

引用元: https://www.ipackdesign.com/misleading-deceptive-packaging-designs/

途中で切れてるパテ

上記のブリトーと同じくパッケージでカバーされている真ん中部分が無いパテ。

パッケージデザインのダークパターン

引用元: https://www.ipackdesign.com/misleading-deceptive-packaging-designs/

中身が空っぽの色鉛筆パッケージ

箱の大きさからかなり多くのペンが入っていると思いきや…。

パッケージデザインのダークパターン

引用元: https://www.gwp.co.uk/guides/excessive-packaging-fails/

ペパロニ…っぽいピザ

ある意味ペパロニとチーズの2種類の味が楽しめるかもしれない。

パッケージデザインのダークパターン

引用元: https://www.gwp.co.uk/guides/excessive-packaging-fails/

まとめ: デザイナーはつらいよ

売り上げと利益をアップさせるのがデザイナーの仕事であることは間違いない。しかし、時にはデザイナー達の涙ぐましい努力が見えると当時に、少し切なくなってもくる。

また、あまりやりすぎるとブランドとしての評判を下げてしまう可能性もあるため、そのさじ加減は注意する必要があるだろう。

最終更新日:

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