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「アマゾンゴー」店舗数は最盛期の半分以下に 米アマゾンがスーパー事業の展開に強気

■ネット通販最大手のアマゾンはスーパーマーケット展開についてまだ強気でいるようだ。

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「アマゾンゴー」店舗数は最盛期の半分以下に 米アマゾンがスーパー事業の展開に強気

■ネット通販最大手のアマゾンはスーパーマーケット展開についてまだ強気でいるようだ。

在米28年のアメリカン流通コンサルタント
激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

アマゾンCEOのアンディ・ジェシー氏は投資家との質疑セッションで「私は食品について非常に強気です(I'm very bullish about grocery)」と語ったのだ。

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ホールフーズ・マーケットについては楽観的なのは頷けるのだが、同社が開発した食品スーパー「アマゾン・フレッシュ」も積極的な姿勢を崩していないのだ。

アマゾン・フレッシュはいまだに黒字化できていない。ジェシー氏は「アマゾン・フレッシュはバージョン2に取り組んでいて、初期のバージョンと比べて大きな進歩を示しています」というのにとどめている。

今年に入って半年が経過しようとしているが、アマゾン・フレッシュは新規に3店オープンしながら、2店閉鎖している。「三百六十五歩のマーチ」にある「三歩進んで二歩下がる」のように見えるが昨年に出店ラッシュに比べればペースはかなり落としている。

直近でオープンしたのは5月1日。ロサンゼルス郊外のファウンテンバレー地区とアップランド地区だ。

アマゾン・フレッシュ・ファウンテンバレー店はロサンゼルスの中心地から南東35マイル(56キロメートル)にあり、日本人にとって馴染み深いショッピングセンター「サウス・コースト・プラザ(South Coast Plaza)」SCからは西に車で10分以内だ。

飲食店がテナントとなるショッピングセンター「ファウンテンバレー・プラザ(Fountain Valley Plaza)」に36,500平方フィート(1022坪)の面積でアマゾン・フレッシュ(18100 Brookhurst St Fountain Valley, CA 92708)は入店しているのだ。

同日にオープンしたアップランド店はロサンゼルス・ダウンタウンから東に40マイル(64キロメートル)の場所にある。

35,000平方フィート(980坪)となるアマゾン・フレッシュ・アップランド店はダラーストアのダラーツリーにロス・ドレス・フォー・レス、バーリントン、さらに飲食チェーンのレイジング・ケインが入店する。

近隣にはアルバートソンズ系列のボンズに、スプラウツ・ファーマーズ・マーケットなど競合が近くにある。

 アマゾン・フレッシュは3月27日にメリーランド州シルバースプリング地区にある「ホワイト・オーク・タウンセンター(White Oak Town Center)」にオープンしている。

一方、バージニア州マナッサス地区にあるアマゾン・フレッシュ(7807 Sudley Rd. Manassas, VA 20109)は3月16日で閉鎖となった。

4月27日にはロサンゼルス・ダウンタウンから東へ車で約50分のところにあるサウザンド・オークス地区のアマゾン・フレッシュも閉鎖となっている。

サウザンド・オークス地区は白人層が9割近くを占め、世帯年収も10万ドル近くとなる富裕層地区だ。

当時40ヶ所目となったアマゾン・フレッシュはライフスタイルセンター「プロムナード・アット・ウエストレイク(Promenade At Westlake)」に2022年8月に33,000平方フィート(約920坪)に自動決済システム「ジャスト・ウォークアウト(Just Walk Out)」を備えたハイブリッド型でオープンしていた。

 アマゾン・フレッシュの閉鎖では昨年4月のジャスト・ウォークアウト撤去の発表直後、ワシントン州シアトル市内のキャピトルヒル地区とワシントンDCのローガン・サークル地区、バージニア州アーリントン地区にあるアマゾン・フレッシュ3店舗を閉鎖。

 アマゾン・フレッシュは現在、カリフォルニア州内に26店舗になっている。イリノイ州は11店舗、メリーランド州に5店舗、ニュージャージー州に4店、ニューヨーク州に3店、ペンシルベニア州に5店、バージニア州5店、ワシントン州に4店となり全部で63店舗となる。

またテネシー州にあるアマゾン・フレッシュのダークストア「ナッシュビル・ウェアハウス(Nashville Warehouse - Pickup and Storefront)」を含めると64店舗の展開となる。

 アマゾンは今年1月、アマゾン・ワールドワイド・グローサリー・ストア(WWGS)の副社長にジェイソン・ブッケル氏を任命した。

ブッケル氏はアマゾン傘下で全米最大のオーガニック食品(無農薬&無添加)チェーンのホールフーズ・マーケットのCEO。

これにより同氏はホールフーズに加え、アマゾンフレッシュやレジなしコンビニエンスストア「アマゾンゴー(Amazon Go)」、アマゾンのネットスーパー事業なども統括するのだ。

なおアマゾンゴーは今年2月、アマゾンゴー・ウッドランドヒルズ店を閉鎖している。これによりアマゾンゴーは、スターバックスとのコラボ店を含めて全17店舗になる。アマゾンゴーは最盛期の半分以下の店舗数となっているのだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。ホールフーズ・マーケットCEOのジェイソン・ブッケル氏がアマゾン・フレッシュまで指揮するようになっています。多分、ブッケル氏はかなーり悩んでいると思います(笑)。前任者となるトニー・ホゲット氏は昨年10月、アマゾン・フレッシュの指揮官から辞任しアマゾンから退職しています。ホゲット氏がいわばバージョン2となるシン・アマゾン・フレッシュをデザインしたのです。昨年からアマゾン・フレッシュはディスカウントに注力していて(以前に比べれば)客数は伸びていると思います。伸長というよりマシになったということですけど、黒字化には全く届いていないレベル。アマゾン・フレッシュの弱さは商品力であり、欠品の多さ。特に在庫がネット注文により(多くの場合)ソールドアウトになっているというイメージの払拭からは立ち直れていません。したがってデスティネーションストアになっていないのでお客からはまだ敬遠されている状態にあると思います。悪いイメージをどうにか払拭する必要があるのですが、決め打ちがないと。
 で、アンディ・ジェシーCEOは投資家に向けて「アマゾンは(アマゾン・フレッシュを)やめへんでぇ!」と強調しました。ジェイソン・ブッケル氏へのエールでもありますが、本人からしたら「コレ、どーすんの?」と感じで大変です。

最終更新日:

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