イタリア発のランジェリーブランド「ラペルラ（La Perla）」が、米旅行テクノロジー企業エクスペディア（Expedia）の元最高経営責任者ピーター・カーン（Peter Kern）氏に買収されることがわかった。イタリアの企業・メイドインイタリー省（Ministry of Enterprises and Made in Italy 以下、MIMIT）と企業省が発表した。

　ラペルラは、イタリア・ボローニャでコルセット職人のアダ マゾッティ（Ada Masotti）が1954年に創業。2007年以降は経営難を理由に、サンフランシスコのJHパートナーズ、イタリアのパシフィック・グローバル・マネジメント、アムステルダムのサピンダ・ホールディングなど複数の投資会社のもとで売却と再建を繰り返してきた。近年はドイツの実業家ラース・ウインドホルスト（Lars Windhorst）が率いるテナー・グループが運営を担っていたが、経営状況は悪化。海外メディアの報道によると、2024年には従業員らが欧州議会のあるブリュッセルで抗議デモを行い、国際的な注目を集めたという。

　今回の買収の交渉役となった労働組合「Filctem Cgil」と「Uiltec Uil」は、カーン氏が従業員210人の雇用維持と約40人の新規採用に合意したことを発表。両団体の書記長らは、「これまでの闘いの中で決して後退することなく、仕事と職業への真摯な愛情と献身を示してくれたすべての労働者に感謝の意を表したい。彼らのプロフェッショナリズムこそが、生産とこの企業の真の価値だ」とコメントした。

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