「コーチ」擁するタペストリーがアップサイクルレザー開発の英企業Gen Phoenixに出資拡大、“luxcycling”を強化

Gen Phoenixのロゴ

　「コーチ（COACH）」などを擁するタペストリー（Tapestry）が、革の端材をリサイクルして作る新世代の素材の開発を行うGen Phoenixの出資を強化したと発表した。具体的には、持分比率を従来の2.2％から9.9%に引き上げたほか、3年間の供給契約、Material Impactが主導する1500万米ドルのシリーズラウンドへの追加出資が含まれる。

　英国を拠点とするGen Phoenixは、皮革工場で廃棄される大量の革の切れ端を集め、独自に開発した高水圧を使った方法で新たな合成皮革を製造する技術を開発している。タペストリーとのパートナーシップは2022年にスタート。伝統的なレザーの風合いを尊重しつつ、循環型プロセスによって高性能かつ耐久性のある素材を共同開発してきた。

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　高級アパレル業界では、革新的素材と独自製法によって製品の寿命を延ばしながら、伝統的品質を保持する動きが広まっている。Gen Phoenixではこの潮流を「luxcycling」と称し、今回の両者のパートナーシップの拡大は、「持続可能な高級素材への産業横断的な変革を先導していく姿勢」を示したものとしている。なお、タペストリーによる投資額は2023年当初からほぼ4倍に増加している。タペストリーは、同社が展開する各ブランドの素材に関するイノベーションをさらに強化し、Gen Phoenixは今回の資金調達ラウンドを通じて、英国拠点の生産設備を拡充するほか、新カテゴリーおよび世界市場への展開加速といった内容に取り組むという。