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サンフランシスコで急増中の「ソロプレナー」とは? AI時代のスタートアップ起業家たちの実態

サンフランシスコ発デザイン会社の公式ブログ
btrax

サンフランシスコのAI系スタートアップイベントに行くと、登壇者がよくオーディエンスに聞く。「この中でファウンダーの人?」って。すると半分くらいが手を挙げる。

次に「じゃあソロプレナーの人は?」って聞くと、その中の80%くらいがまた手を挙げる。

一人でスタートアップやってる人、こんなにいるの?って最初はびっくりしたけど、もうこれがこっちの当たり前になりつつある。そんな、「1人起業家」の実態を、本人たちから聞いたリアルな話を元にレポートします。

サンフランシスコでのテックイベントの様子

そもそもソロプレナーって何?

Solo + Entrepreneur の造語で、一人でプロダクトを作って、リリースして、ユーザーを集めて、ビジネスにしちゃう人のこと。

「それって個人事業主をカッコよく言ってるだけじゃね?」ってコメントもらったことあるけど、ちょっと違う。

フリーランスのデザイナーやエンジニアは、自分のスキルをサービスとして提供する。ソロプレナーは、自分でアプリやサービスを作って世の中に出す。プロダクトを持ってるかどうか、ここが大きな違い。

ソロプレナーの語源

原因はやっぱりAI

ちょっと前までのスタートアップって、だいたい3人で始めるのが定番だった。エンジニア、ビジネス担当、デザイナー。スラングで「ハッカー、ハスラー、ヒップスター」なんて言われてて。TwitterもAirbnbも3人のコファウンダー達で始まってる。

で、VCから数億円調達して、半年かけてベータ版を出して、そこからユーザーを集めて…っていうのがお決まりのパターンだった。

それが今、AIを使えばアイデアからプロトタイプまで数週間でいけちゃう。ソロプレナーはやAIチャットを共同創業者のように、AIエージェントを従業員のように、生成AIツールをデザイナーやエンジニアのように駆使して、AI系のプロダクト作りを進める。そう、一人で。自己資金で。コファウンダーの代わりをAIがやってくれる時代になった。

数字で見るソロプレナーの急増

Cartaのデータによると、ソロファウンダーのスタートアップは2015年の17%から2024年には35%へ倍増。自己資金でやってるソロプレナー型に限ると、22%から38%まで増えてる。一方でVCから投資を受けてるスタートアップの割合は15〜18%でずっと横ばい。

つまり、投資に頼らない起業がどんどん増えてる。

スタートアップの1/3以上が1人起業家

AIサービスは稼ぎやすい

しかも面白いのが、AIサービスってユーザーが課金しやすい。価値を実感しやすいから、有料プランへのアップグレード率が高い。だから少人数でも早い段階で黒字化できる。

Gustoの調査でも、ソロプレナーの77%が初年度で黒字化してる、そしてなんと93%が2年目で黒字化する見込み、というデータがある。これまでは赤字を垂れ流すことが常識だったスタートアップの世界で、投資なしでも回っちゃうのは、新しい時代のスタートアップ形態と言える。

自己資金のソロプレナー率の推移

実は困ってるのはVC(投資家)

起業家にとっては最高の時代。でも困ってる人たちもいて、それがVC。先ほどのレポートでも、調査対象の起業家の約半数が資本金 $5,000以下、84%が自己資金で始めているという調査結果になっている。

加えて、AIスタートアップが乱立しすぎて、どこに投資すればいいか見極めが難しい。しかも自活できちゃってるスタートアップは「投資いらないです」って言ってくる。さらに早期に黒字化すると、IPOやM&Aを目指さなくなるから、VCのビジネスモデルと噛み合わなくなってきてる。

ソロプレナーの多くが自己資金でスタートする

シリコンバレーが「日本型」に近づいてる?

興味深いのは、この流れって実はシリコンバレーの「ハイリスク・ハイリターン」な特殊モデルから、日本に昔からある「小規模にコツコツ積み上げる商売」に近づいてる事実。もしかしたら日本の人たちのほうが馴染みやすい形態かもしれない。

もちろんハードウェアやバイオテックはまだ従来型の大型投資が必要だけど、ことAIサービスに関しては、小さくて速いチームが圧倒的に強い。逆に規模で勝負してたスタートアップは、その規模が足枷になる可能性すらある。

昔の日本では一般的だった個人商店型ビジネス

起業のハードルが歴史上最も低い時代

AIがあれば、一人で始められる。一人で稼げる。コファウンダーの代わりはAIチャット。従業員の代わりもAIエージェント。人を増やすのは、プロダクトが軌道に乗ってからでいい。

これは、起業のハードルが歴史上最も低くなった瞬間だと思う。興味ある人は、今がチャンスかもしれない。

最終更新日:

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