Acne Studios -Women's-2026年春夏コレクション

　「アクネ ストゥディオズ（Acne Studios）」2026年春夏コレクションは、メンズとウィメンズのアーキタイプを再解釈し、ジェンダーを横断する新たな女性像を描き出した。アーチが重なる歴史的空間に設えられたチョコレートブラウンのシガーサロン風のランウェイには、写真家パシフィコ・シラーノの作品が飾られ、会場にも姿を見せたスウェーデンの国民的歌手Robynが手掛けた楽曲が反響した。BGMに合わせてパワフルなウォーキングを見せるモデルたちは挑発的でマスキュリンな雰囲気をまとい、凛々しい出で立ち。コレクションでは肩幅のあるジャケットに直線的なボトムスを合わせるほか、レザーや紙のような加工が施されたデニム、エポーレットシャツ、強靭なカウボーイブーツやスクエアトゥのローファーなどメンズのワードローブを思わせるタフなルックが多く見受けられた。一方で透ける素材も多用され、レースのパッチワークドレスやコルセットといった女性らしい体のラインを強調するアイテムも登場し、日常と非日常、マスキュリンとフェミニンの境界を遊ぶようなルックが並んだ。シャツやセーターに大胆にカッティングされた“窓”からはシラーノの作品や、中に着たシャツなどが顔を出しユニークなピースに。ブランド創立30周年に向け、多面的で自由な女性像を提示したコレクションとなった。