シャラフ・タジェル（Charaf Tajer）が手掛ける「カサブランカ（CASABLANCA）」が2025年秋冬コレクションをパリのカルーセル ド ルーヴルで発表した。20年にわたり何度も日本を訪れた同氏は、日本を直接的な着想源にした2度目のコレクションとして「Kaizen（改善）」をテーマに据えた。

　会場では「Kaizen」と名付けられたオレンジとテニスボールがモチーフの2体のゆるキャラが来場者を出迎え。ランウェイには、筆で「カサブランカ」と書かれた暖簾が飾られた。

　コレクションは、暴走族、原宿Kawaii、ユニフォーム、レイブファッションといったさまざま要素を融合。日本の都市景観に加え、田園や山岳の豊かな自然美もモチーフに採用した。シグネチャーであるテーラリングは、サブカルチャーやワークウェアのディテールを取り入れてアップデート。レイヤードやリラックスシルエットなど、日本伝統衣装を思わせるニュアンスが織り交ぜられたほか、レイブ由来のネオンカラーや暴走族の刺繍、花柄、ぬいぐるみといったKawaiiカルチャーの要素を反映した。また、日本のアルプス風景に着想を得て、スイスのスキーブランド「ファクション（FACTION）」とコラボレーションしたスキー板も登場した。