
Image by: disemBySiiK
石井紗恵子と北村郁人が手掛けるユニセックスブランド「ディゼムバイシーク(disemBySiiK)」が、ブランド初となるランウェイショーを開催し、2025年秋冬コレクションを発表した。会場は、渋谷のナイトクラブ「CIRCUS TOKYO」。
ディゼムバイシークは、文化学園大学卒の石井と北村が2019年春夏シーズンにスタート。「日常と心のドレスアップ」をコンセプトに、デザイナーが日常の中で感じる些細な事柄から着想を得た、テーラリングやドレススタイルを軸としたボーダーレスなファッションを展開する。複雑なパターンメイキングや刺繍、グラフィック、オリジナルテキスタイルといった多様な要素を組み合わせ、既存の枠に囚われないスタイルを提案している。
今季のテーマは「In my room」。デザイナー自身がパーソナルで何気ない日常の中で見つけた小さな幸せや発見を、テーラリングやドレススタイルに落とし込んだコレクションを披露した。朝食のミネストローネに入ったアルファベット型のマカロニがモチーフのクロシェ刺繍を散りばめたテーラードのセットアップや、床に脱ぎ捨てられたり洗濯で絡まったりした服などから着想を得た、2着が組み合わさって1着になったようなデザインのパファージャケットなど、ディゼムバイシークらしいエッセンスやディテールが詰まったルックが数多く登場した。
ショーでは、半地下の小さな箱のような空間の中央に、木の枠で囲われたステージと一脚の椅子を設置。ルックを纏ったモデルが一人ずつ階段を降りては“部屋”のような空間に入り、後から来たモデルの手を取って一方を引き入れ、一方が立ち去るという物語性のある演出を取り入れた。石井と北村はショー演出について、「精神的な部屋に閉じこもり、内なる自分に向き合うような時間も大切であることを表現したかった」と言及。また、同ブランドの服は、分解可能であったり、ねじれ合っているなどディテールが複雑なアイテムが多いことから、「ブランドの自己紹介になるようなショーにしたいと考えていたため、私たちがどのような服を作っているかを間近で見て知ってもらえたらという思いから、このような形式を選んだ」と話した。
今回、デビュー8年目にして初のランウェイショーを開催した理由について、北村は「年齢的にも30歳の節目の年を迎え、ブランドとしての表現の幅を増やせたらとの思いもあり、今回20代の集大成としてショーを行うことにした。大学卒業後すぐに独立してブランドを立ち上げ、ここまで続けてくることができた私たちがショーを開催することで、より若い世代の服飾学生やクリエイターたちに勇気を与えられたら」と思いを語った。
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