Interview | 彼が思う美意識について。vol.2

リリー・フランキー

八村倫太郎

Interview | 彼が思う美意識について。vol.2

パスタを茹でながら考える
「新しさ」について 

リリー・フランキーさんが教えてくれたこと

八村倫太郎

 「美しさ」の意味や考え方は、十人十色。傷ひとつないまっさらな状態も、時を重ねてなお輝くアンティークな状態も、美しさの一部だ。今を生き、未来への上り坂を駆け上がっている"彼"は、美しさをどう捉えているのだろう。ビューティ、ファッション、ライフスタイルの枠を超えて、彼の美意識を紐解く、オリジナルインタビュー。第2回は、アーティスト・俳優の八村倫太郎にフォーカス。

  彩度の低い冬の街で、視界をよぎる圧倒的な存在感。鮮やかなオレンジ髪のバズカットが眩しい彼に出会った。ダンス&ヴォーカルグループ・WATWING(ワトウィン)のメンバーとして昨年、24公演のライブツアーを駆け抜け、来る2月25日にはオリジナルアルバムをリリース、4月には同ツアーのファイナルが行われる。
そんな彼が語る美意識とは──。

topic1.役作りとしてのフレグランス選び

⎯⎯さまざまな場所で活躍されている八村さんですが、フレグランスはどう使い分けていますか?

 ライブのときにはスイッチングの意味も込めて、しっかり香りをまとっています。今は「セリーヌ(CELINE)」の「オード・カリフォルニ」。スモーキーな香りがダンディな印象で、気に入っています。あるアーティストがつけていた、「クリード(Creed)」のフレグランスも気になっているところです。役者として活動するときは、香りをつけません。そこに"自分"が現れてしまうと役のマインドに影響するし、作品を観ている人にも伝わってしまうから。でも、役に合わせて香りを使い分けることで、より芝居に深みが出せるかも?と思っていて。挑戦してみたいですね。ライブのときに決まった香りをつけるというのも、ある種アーティストとしての役作りなのかも。実際モチベーションは上がっているし、効果はありそうですよね。
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topic2.スキンケアを見直した美容革命

 「坊主なんで20分で準備終わります!」と、控え室に入って行った彼。撮影隊が準備をしていると、「お待たせしましたー!」と元気に登場した。その時間、約18分。

⎯⎯今のヘアスタイルにしてから、準備の時間が格段に縮んだみたいですね。 

 それは間違いなく(笑)。ただ顔がしっかり見える分、スキンケアはちゃんとしないと、と思っています。昨年友人に教えてもらって、「メディキューブ(medicube)」の美顔器「AGE-Rブースタープロ」を使い始めました。美容に疎い僕でも肌のうるおいを感じて、化粧水・メディキューブ・乳液でスキンケアを完了しています。美容液も使っていたのですが、自分の肌質にはシンプルなケアがいいと聞いて、今のステップに変更しました。あと最近、自分の中で美容革命が起きたんです! 今までは、仕事が終わるとその場でメイクをオフしていましたが、家に帰ってからも顔を洗うので、洗いすぎでは...?と気づいて。現場では落とさず、自宅での洗顔のみにしました。それから肌トラブルが減ったような気がします。シンプル・イズ・ベストってことなのかも。

⎯⎯とくに乾燥が気になる肌質なんですね。 

 唇と手先はこまめに保湿していますね。出かけるときは「ニベア(NIVEA)」の「リッチケア&カラーリップ ボルドー」と、「トリデン(Torriden)」の「ソリッドイン セラミド リップエッセンス」、「無印良品」の「ネイルケアオイル」が必須です。ニベアのリップは保湿力が高いし、素の唇に近い色で血色感を整えてくれる。それでも足りないときはトリデンで追加の保湿って感じです。
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⎯⎯無印良品のネイルケアオイルは、意外でした。 

 指先って本当に乾くんですよ。とくにMVなどで自分がアップで写ったときに、手先がカサカサしているとすごくカッコ悪い。これを使うようになって、手を褒められるようになったんです。手元って自分から一番見える部分でもあるので、モチベーションの面でも大事ですね。
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(右から)ニベア「リッチケア&カラーリップ ボルドー」、トリデン「ソリッドイン セラミド リップエッセンス」、無印良品「ネイルケアオイル」、メディキューブ「AGE-Rブースタープロ」

topic3.配色に出るファッションのこだわり

 ロケ撮影のため外出すると、彼のオーラがより際立った。春を通り越して夏の日差しを思わせるポジティブな影が周囲の温度感を上げる。「このヘアは、自分にしか使いこなせない差し色になる」と、軽快な足取りで私服を魅せた。
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⎯⎯Instagramで私服写真を公開している八村さん、最近のファッションブームは?

 相変わらずの古着好きです。SNSを見たりスタイリストさんに聞いたりして情報を得ますが、たまに下北沢でウィンドウショッピングをします。でも、今日のコーデは逆張りというか(笑)、古着ではありません!

⎯⎯古着好きならではのヴィンテージ感もありますが、ポイントは?

 "曖昧な青"ですかね。フーディ、コート、パンツに青っぽいアイテムを取り入れてブルーベースにまとめてみました。青にしよう、と思って組んだわけではないのですが、自宅の鏡でフィッティングしていたらこうなりました。最近気づいた潜在意識みたいなものがあって。僕は無意識に色みの系統を合わせるクセがあるみたいです。この髪色にしたことでモノクロコーデも映えるようになって、幅が広がりましたね。
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⎯⎯WATWINGのメンバー、皆さんおしゃれですよね。

 それぞれ系統が違う気もしますが、りょう(古幡 亮)、あさひ(鈴木 曉)、のあ(福澤希空)とは好みが似ているのかな...? んー、でもちょっと違うか。やっぱりみんな少しずつ違いますね(笑)。メンバーの誕生日が近づくと、コソコソと打ち合わせをして靴やフレグランスを買いに行くので、それぞれの好みはなんとなくわかっているような気がします。僕はシーンによっていろいろなスタイルを着ますが、HIPHOPアーティストから受ける影響が大きいかな。とくにアウターをたくさん持っているので、冬コーデのバリエーションは多い。だからこそ今年は、夏コーデに力を入れるつもりです。

topic4.まもなく完成するWATWINGの"本音"

 WATWINGの話になると、明らかに声のトーンが変わる。結成から間もなく7年を迎えるグループへの想いは、あらゆる理屈を超え、とある"本音"に着地していた。

⎯⎯ニューアルバム「honest」をリリースする前に、同タイトルのツアーをほぼ完走したことは、珍しい順番ですよね。
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 そもそもこのタイトルは、これまでの活動を通して積み上げてきたメンバーの"本音"にフォーカスしたのが由来です。まずはライブで僕らの本音を伝える「honest」を、そしてアルバムのリリースでWATWINGのエンターテイメントとしての「honest」を届ける。総合して、ひとつのタイトルをあらゆる角度から届けたい、という思いです。だから昨年までのツアーでは、アルバムの収録曲はあまり披露していません。

⎯⎯4月に行われるツアーファイナルで、「honest」が完成するということですね。

 そうですね。原点回帰という意味もあって、昨年のツアーはライブハウスが中心だったのですが、ファイナルは会場が少し大きくなります。ただ、お客さんと向き合う距離感や熱量は変わりません。むしろもっと巻き込んで空間を作りたいですね。僕の好きなSUPER BEAVER(スーパービーバー)というバンドは、ライブを"お客さんとの1対1の空間"と捉えていて。誰もおいていかないその姿勢をすごく尊敬しているので、自分も緊張を吹き飛ばして、来てくれる人と向き合います!
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topic5.彼の美意識

 彼の美意識は意外にも繊細なものだった。大胆で爆発的な力強さを持つ八村こそ、その影には細部にわたるこだわりが隠れているようだ。

⎯⎯八村さんにとって"美意識"とは?

 品性を磨くこと、ですかね。外見はもちろん所作や言葉選びなど、その人全体を通して生まれるオーラみたいなものだと思います。意識してそれを作ることは難しいんですけど、品がある人って素敵ですよね。最近、「ファッションは内面の1番外側」という言葉を聞いて面食らいました。僕はこれを、ファッションで心や品性を表せる、という意味に捉えています。自分の個性を大切にして過ごすことで、品のある大人になりたいですね。
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八村倫太郎(はちむら・りんたろう)
1999年7月28日生まれ。ダンス&ヴォーカルグループ・WATWINGのメンバー。2月25日に約2年半ぶりとなるニューアルバム『honest』をリリース。4月12日に東京・東京ガーデンシアターにて「WATWING LIVE TOUR 2025 - 2026『honest』〜Special Edition〜 The Final」を開催する。チケットは購入はこちら。Instagramは@rintaro_watwing
styling:Rintaro Hachimura
photographer:Hikaru Nagumo(FASHIONSNAP)
text&edit:Hikaru Kimura(FASHIONSNAP)
Published on: 2026.02.21