三吉彩花がまとう新生「グッチ」 サバト・デ・サルノのデビューショーへ

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三吉彩花がまとう新生「グッチ」 サバト・デ・サルノのデビューショーへ

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 2024年ウィメンズ春夏シーズンの最重要トピックとして注目が集まった新クリエイティブ・ディレクター サバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)手掛ける「グッチ(GUCCI)」。ついにベールを脱いだデビューコレクションのショーに、お披露目前の新作コレクションをまとって俳優の三吉彩花さんが出席。グッチの新章と位置付けられる、歴史的なショーの一部始終をお届けします。

 ショー数日前からミラノの街の至るところに登場したボルドーに「GUCCI ANCORA」の文字。建物の壁や市民の足でもあるトラムが特別にラッピングされるなど、ファッション関係者だけではなく、ミラネーゼも目を留める広告が街中でも多数展開され、ショーへの期待が高まります。

Image by GUCCI

 ショー出発前の滞在先のホテルにて。先シーズンのエアリーで透け感のあるドレスとは異なり、ゲスト個々のスタイルを尊重したいというサバトの思いから、新作コレクションから薄手のニットタンクトップに伝統的なフルキャンバスで仕立てられ立体感の美しいジャケットを羽織ったスペシャルなルックがセレクトされました。1960年代のアーカイヴを復刻したゴールドの大ぶりな「マリナ チェーン ジュエリー コレクション」が輝きを放ち、クラス感をプラス。ベルトにはお馴染みのタブルG、バッグはクラシックな「グッチ バンブー 1947」と、ブランドのアイコニックなエッセンスも効かせたスタイリングに。

 「ジャケット」は、サバト自身がパタンナーとしてキャリアをスタートしたことに加え、サバトとグッチの運命的な出会いを語る上でも重要なアイテム。南イタリアの小さな村出身のサバトがファッションデザイナーに憧れ、初めて訪れたラグジュアリーブランドのブティックがグッチであり、その時購入した当時のデザイナー トム・フォードがデザインしたジャケットを今でも大事に持っているのだとか。

 三吉さんが着用したブラックのダブルジャケットはミニマルなデザインのなかに、仕立ての良さが際立つソリッドな一着。「シンプルなのに存在感がある。これが昔ながらの仕立ての良さなんだな、と感じます。背筋が伸びるような気持ちです」と三吉さん。招待状を携え、ショー会場へと向かいます。

 2月に開催された2023年秋冬コレクションのショーも現地ミラノで鑑賞した三吉さん。今回実は、本来であればデビューショーは昔からの建物や石畳が残るブレラ地区で開催が予定されていました。しかし、あいにくの雨予報で前日にやむを得ず会場の変更が決定。毎シーズンショーが行われる本拠地「グッチ ハブ」に場所を移します。グッチの新たな門出の瞬間に立ち会える貴重な機会。期待と興奮を胸にショー会場に到着です。

 ショーまでの時間、VIPの待合室でゲストたちとグリーティング。初対面のセレブや、グッチのショーやイベントを通して顔なじみになった面々と久しぶりの再会も。近況報告や撮影で盛り上がります。

 真っ赤に染まった会場内では、続々とセレブリティが到着。ショーにはサバトの友人やブランドのアンバサダー、フレンズと呼ばれるゲストが集まり、ショーのスタートを待ちます。ジュリア・ロバーツやライアン・ゴズリング、ジェシカ・チャスティン、ハリー・ベイリーといったハリウッドスターをはじめ、グローバル・ブランドアンバサダー NewJeansのハニや最新キャンペーンに出演したケンダル・ジェンナーやバッド・バニーといった豪華な顔ぶれがフロントローに並びます。

ジュリア・ロバーツ

 中にはサバトが初めて手がけたグッチ マリナ チェーン ジュエリー コレクションの広告に出演したモデルのダリア・ウェーボウィの姿も。サバトがキャリアをスタートした頃、初めて立ち会った撮影時のモデルだったことからオファーに至り、今回の出演が実現したそう。しばらく表舞台から遠ざかっていましたが、広告への起用のニュースはトップモデルのカムバックとして注目を集めました。

 サバトは「プラダ」や「ドルチェ&ガッバーナ」といったブランドに在籍後、グッチ加入前まではピエール・パオロ・ピッチョーリの右腕として「ヴァレンティノ」のメンズ&ウィメンズ ウェアを統括するファッション・ディレクターを務めた経歴の持ち主。14年という長い歳月を共に歩んだかつてのボスであるピエール・パオロも、愛弟子の晴れの舞台に愛犬を伴って駆けつけました。

 いよいよショーがスタート。ショートパンツにロングコートを合わせたファーストルックは、これからのグッチのかじ取りを担うサバトのビジョンを示すかのようなシンプルながら洗練されたルック。ジャケットはもちろんのこと、コットンシャツやジップアップジャージー、ニットやデニムのジャケット&ボトムスといった、「着る」ということをイメージしやすいワードローブのエッセンシャルアイテムの数々。ロゴの主張は控え目にエンボスや刺繍であしらわれ、50年代やトム・フォード期のアーカイヴからインスパイアされたエンブロイダリーのアイテムも登場しました。ショーのタイトルである、イタリア語の「ANCORA」(アンコーラ)は、日本語では"もう一度"や"さらに"という意味。イタリアのクラフツマンシップに立ち返り、グッチをもう一度見つめ直し、もっと好きになってもらいたい——。そんな思いが込められたデビューコレクションとなりました。

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 「全てのルックがシンプルながらディテールにこだわっていましたし、その中にカッティングなどの大胆さもあったり。今回のショーのテーマカラーであるバーガンディに近い深みのあるレッドカラーのルックも印象に残っています。サバトのグッチへの愛を感じるショーでした」と三吉さん。

 偉大な前任者たちのグッチでの華々しい功績を考えれば、この日を迎えるまでに様々な困難やプレッシャーを抱えていたはず。前日の会場変更など予期せぬハプニングがありながらも、ショーを終え、会場から温かい拍手で迎えられたフィナーレではリラックスした笑顔を浮かべていたのが印象的でした。

▲フィナーレに登場したサバト・デ・サルノ

 ショーが終わり会場から出ると、先ほどまで降っていた雨がやみ、雲間からは青空がのぞいていました。サバト・デ・サルノのグッチでの旅は始まったばかり。これからどんな表現で新たなブランドの一面を見せてくれるのか、新生「グッチ」に期待が高まります。

グッチ ジャパン クライアント サービス/ 0120-99-2177

Photo:Koji Hirano
Text & Edit:Yuui Imai(FASHIONSNAP)

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