【連載】デザビレ紹介!"いろばき"が好調のotogi designs 105号室
2011年02月14日 18:30 JSTファッション関連で活躍する企業や若手クリエイターたちが入居する施設"台東デザイナーズビレッジ(=デザビレ)"。実はFashionsnap.comも入居しています。台東区の産業活性化、ひいては日本のファッション産業の成長など崇高な目的のために設けられたデザビレには、厳しい審査(なんと3回も審査がある!)をクリアし高い倍率をくぐり抜けた19組が入居しています。ここでは、施設内の新進クリエイターたちが一体どんな活動を行っているのかを連載でちらっとご紹介。第1回目はデザビレ105号室に入居する「otogi designs(オトギデザインズ)」です。

「otogi designs」は、クリエイター森岡総介(もりおか そうすけ)さんが手掛けるブランド。デザビレに入居したのは2009年8月で、偶然ウェブサイトで見つけた募集に応募したのがきっかけとのことです。その後、2010年1月に「otogi designs」を設立し、12月に"うわばき"をリノベーションしたプロダクト「いろばき」を発売。現在は、セレクトショップのほか金沢21世紀美術館のミュージアムショップなどでも展開している今引っ張りだこのブランドです。
武蔵野美術大学空間演出デザイン学科在学中からファッションショーなどのプロデュースを行うなど、ジャンルレスに幅広い活動を行ってきた森岡さん。「いろばき」は、約7年前からの構想でプロダクトの製品化実現までに試行錯誤を繰り返したそう。「otogi designs」という名前は、おとぎ話には昔の人の教えや知恵が込められており、その思いを次の時代のニーズに合わせて提案したいという気持ちから由来しているそうですよ。
幼少期に学校で使用された"うわばき"は、靴を脱ぐ習慣のある日本ならではのジャパニーズトラディショナル。「いろばき」はシューズではなくプロダクトとしての位置づけを提案していて、「トラディショナルをスタンダードにしたい」というコンセプトのもと、多くの人が履いたことのあるシューズ"うわばき"をリノベーションしたものになっているんですね。

実は「いろばき」には、隠れた3つのテーマが込められているとのこと。一つ目は「"うわばき"は室内で履くもの」という固定概念の打破。二つ目は今あるもの(存在するもの)に最小限のプラスワンでどれだけの価値が加えられるのかという事。そして、三つ目に懐かしさを感じるような温かみのあるデザインを提案をすること。
森岡さんは「プロダクトデザインというと男性的で無機質なイメージがあるけれど、温かみのあるプロダクトとして考えると女性的な角をとった丸い感じのものが浮かびました。ものづくりを行う上で温かみがあるということは僕にとってとても重要なこと」と語り、常に顧客がプロダクトに思い入れを持てるかどうかを考えてデザインの構想を練っているそう。うーん、難しい。

「いろばき」に使用する素材などは全て日本国内のもので揃えられているのも特徴。工場で製造を手掛けているのは、なんと"うわばき"を製造する3大メーカーの一つ「アキレス」。「他社に比べフォルムが美しかった」ことなどを理由に自身で企画を持ち込み、何度も話し合いを重ねて「いろばき」が完成。一流メーカーが作るだけあって、アイテムとしてのクオリティも非常に高いです。営業力って大切ですね。

シルクスクリーンでプリントされたインソールの淡い線にもブレの起こりやすい繊細な作業を重ね丁寧に仕上げられています。意外にここらへんは手抜きがされることが多く、やはりこだわり抜いた結果細部までしっかり作られている証拠ですね。
そのほかにも、ヴィンテージノートを思わせるパッケージボックスは、部屋に収納する時やショップに並ぶ時のことを考えてデザインしています。

「今後はメンズやキッズサイズの展開も予定しています。より多くの人に認知してもらえるようにしたい」と「いろばき」の展開をさらに充実させていくことも教えてくれました。「otogi designs」は、明日2月15日から国立代々木競技場第一体育館で開催される展示会「rooms」に参加し「いろばき」の展示を行う予定ですのでバイヤーさんやプレスさんは是非足を運んでみて下さい。
■「otogi designs」公式サイトリンク
http://otogi-designs.com/
