20歳のファッションアイコン相羽瑠奈が中高生女子に人気の理由

 昨年8月には、ラフォーレ原宿にポップアップショップを出店。初日に2時間待ちの行列ができたほか、2週間で約400万円を販売するなど予想を上回る成果を上げた。また、新宿伊勢丹でアートフレームディレクションを手がけるなど、デジタルツールを活用したクリエイティブデザインでも才能を発揮。企画からデザイン、工場への発注まですべて自身で手がけ、"実務をこなせるデザイナー"と"10年続くブランド"をめざしている。

お得感やSNSを意識したデザインが人気

 中高生に絶大な人気を誇る理由は、ポップで可愛いだけでなく、お得感のあるデザインにある。例えば、ピンクのファーポケットが付いたネイビーのコーデュロイスカートは、ファーが取り外し可能になっていて、ウエストリボンとつなげるとポシェットに変身。ひとつのアイテムで3WAYに着こなせるのがウリだ。RAINBOWSHAKE-20161217_003.jpg

「柄切り替えのワンピースでは、セットのリボンを頭やウエスト、首に巻いたりできるようにした。私も、好きな洋服はずっと大事にしたいので、一回で飽きられないように工夫している」と相羽は話す。さらに、SNS時代ならではの商品企画や店づくりも若い女性に支持されるポイント。「可愛い写真をインスタグラムやツイッターに投稿したくなるような内装やデザインを常に意識している」。

価格はファーポケット付きスカートが1万1880円、チェックと無地のワンピースが8640円。低価格のファストファッション全盛のいま、中高生にとって気軽に買える価格帯ではない。にもかかわらず、作った商品はネットと店頭ですべて完売。相羽自身がディレクター兼デザイナーとして一からブランドを手がけ、共感を広めるために努力している姿をSNSで発信していることも、中高生女子の心を捉えているようだ。


最近では、ソウルファッションウィークにインフルエンサーとして招待され、ファッション雑誌の韓国特集にも登場。今年2月には古着の買い付けと、オリジナルブランドのルックブックの撮影を兼ねたニューヨーク出張も予定している。いずれは東京発ファッションブランドとして海外でも展開していきたい考えで、「海外出張を重ねてもっと感性やセンスを磨きたい」と相羽。今後は、ファッションに限らず、フードスタイリングやカフェ運営にも挑戦したいという。

その一方で、好きなことを事業に昇華させた相羽に続く若者を育てる場づくりもスタート。今月内をめどに東京にショールームを兼ねたオフィスを開設する予定だ。SNSが生んだ時代の申し子は、変化の激しい時代の少し先を見据えながら、足元を固めつつ一歩ずつ着実に前進している。(文・写真 / 橋長初代)