[インタビュー]ディーゼル創始者レンツォ・ロッソが描く未来

2011年02月10日 21:30 JST
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 「DIESEL(ディーゼル)」の創始者RENZO ROSSO(レンツォ・ロッソ)は毎年デザインチームと日本を訪れてリサーチをするという。「DIESEL」の創始者としてだけではなく、「Maison Martin Margiela」や「VIKTOR&ROLF」を擁するスタッフインターナショナルを傘下に持つオンリーザブレイブ社(=OTB)代表としての顔も持つRENZO ROSSO。週末の日本を観るために来日した彼に、拡大し続ける「DIESEL」、そしてOTBについて話を聞いた。

Photo by: Fashionsnap.com
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ー東京ではよく古着屋やショップを1日中かけて見て回ると聞きましたが。

 原宿から代官山、渋谷をよく見て歩くかな。いろいろ歩くと世界がどう動いているかが見えてきてとても面白いよ。例えば渋谷109に行けばすごく若い子たちが沢山いるけど、同じく若い子が多いラフォーレ原宿ではまた少し違う印象だ。代官山や恵比寿はもっとコンテンポラリー、表参道はラグジュアリーな雰囲気と感じる。個人的にはあまりそういったハイエンドな雰囲気は好きじゃないんだけどね。

ー車ではなくて歩き回る理由は何かトレンドを探すためですか?

 トレンドを見つけるのはとても簡単。だけど、街で見つかるトレンドはそれはもう世界のどこかで既に共有されているからそんなに重要じゃないんだ。私の場合、街で日本の人々を観察して、そこからどんなファブリック、ディテール、プリント、生産工程にすればいいかを考える。だからデザイナーたちと一緒に毎シーズン行うマーケティングリサーチはとても重要。もちろんリサーチは東京だけではなくて、世界中で行っているよ。

ー毎回ユニークなキャンペーンを展開している「DIESEL」。2011年春夏シーズンの広告キャンペーンのテーマは「DIESEL ISLAND」ですが、どういったキャンペーンなのですか?


「DIESEL ISLAND」広告

 世界中でいろいろな問題が起きているなか、今回のキャンペーン「DIESEL ISLAND」では私たちの想像上の国や環境を表現したんだ。それぞれが思い思いの理想の"場所=アイランド"を想像していると思うけど、ソーシャルメディアを使ってこの広告メッセージが伝われば、もしかすると政府にもそれが伝わって若い人がより良い人生を送れるようになるかもしれない。今回の広告を通して「今あなたの置かれているアイランドはべストですか?」ではなく、もっと根本的に「あなたにとっての理想のアイランドは何ですか?」という疑問を投げかけたいんだよ。若い人たちが現在よりももっと良い人生を送ることができると希望を持てれば、世界はもっと良いアイランドになるかもしれない。これからは若者が世界を大きくするわけだから、彼らをサポートできるようなメッセージを発信したいと思っているよ。

ー「DIESEL」は毎シーズン、"STUPID"という言葉を多用していますよね。昨年の「BE STUPID」や、今シーズンの広告にも「Land of the Stupid, home of the Brave」というメッセージが入っていたり。なぜ"STUPID"という言葉を多用するのですか?

 「BE STUPID」のキャンペーンは、「DIESEL」が行ったキャンペーンの中でも最も知的にブランドアイデンティティを表現したキャンペーンの1つだったよ。物事に対して「こうである」という固定観念を持っている人は多いけど、 "STUPID"な人は失敗を恐れないから素直に新しい考えで「これはどういうことができるのか」と模索することができるだろ?"STUPID"という言葉の矛盾にアイロニーを込めているんだ。

 以前、ある新聞社のインタビューで「会社ではみんなどんな風に働いてるんですか?」って聞かれた時、私は「社員みんなに"今日君たちがやってる事を明日はもっと良い方法でできるように心がけることが大切だ"と伝えている」と答えたんだ。するとイタリア中の会社から「このインタビューをコピーして全社員のデスクに張って仕事しようと思います」という連絡が沢山きた。モチベーションや物事の新しい見方の方法をスピーチしてほしいという講演依頼も多いよ。

ー2010年には東京・渋谷に世界初のコンセプトストアをオープンしましたよね。今やアパレルだけにとどまらず家具やアートなど様々な方面で成長し続けている「DIESEL」はどんな未来を目指しているんですか?


DIESEL SHIBUYA

 今の時代、洋服自体があまりつまらなくてお金をかけたくないと感じている人が多いと思う。だから洋服とは違うベクトルを持つことで、ライフスタイルを作り上げる必要性を強く感じているんだ。 ジュエリー、シューズ、バッグ、 もっと言えばファニチャーなどもそれと同様。いろいろな物が溢れている今、いつも「欲」を産む物や「夢」が描けるもの、そして「DIESEL」が特別だと感じられる物をつくろうと励んでいるよ。

 「DIESEL」の描く夢についてだけど、2020年までに先進的なグループへと成長させることかな。「DIESEL」は私の子どもみたいなもので、言わば私の根源。「DIESEL」を通して様々な展開をしてきたが、今は「DIESEL」のおかげで他のブランドが新鮮でモダンに感じられるようになった。そしてまた他のブランドが「DIESEL」の成長や変化に影響を与えていると思う。私は今、ものすごい情熱やパッションで動いているんだ。これまでお金のために働いた事は1日もなくて、いつも新鮮で他とは違うことにチャレンジしたいと常に思っているよ。私のグループOTBも全てで今、最もモダンで先進的なグループとなるために協力し合っているところだよ。

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