【インタビュー】「裸が一番のお洒落」YOKO FUCHIGAMIが語る新しいファッションショーのかたち

YOKO FUCHIGAMI Photo by: FASHIONSNAP

 「母親のお腹の中は最高のブティック」「生地が多ければ多いほどあざとい」といった名言を残しているトータル・ファッション・アドバイザーでデザイナーのYOKO FUCHIGAMI(ロバート 秋山竜次)。これまで数々の都市でファッションショーを行っており、ショーに対しても並々ならぬ思い入れを持っている。従来のファッションショーの在り方が問われている今、ファッション界の"重鎮"は何を求めているのか?パリ期待の若手「コーシェ(KOCHÉ)」とも親交があるという同氏に、人を魅了する新しいファッションショーのかたちを聞いた。

パリにバリ、YOKO FUCHIGAMIのファッションショーに対するこだわり

−FUCHIGAMIさんは何度もパリでショーを行っていますね

頻度的にはパリが1番多いのかもしれないわ。「YOKO FUCHIGAMI(ヨウコ フチガミ)」としては過去にパリで6回、バリで6回開催していて、基本的にはパリ、バリ、パリ、バリ。パリコレ、バリコレ、パリコレ、バリコレというループでやっているの。基本的に響きの良さで決めることが多いかもね。

−パリでのショーで心がけていることは?

パリだからといってカッコつけたくはないのよね。楽に息が抜ける着崩したファッションを目指しているから、自分を見失うようなことはしないようにしているの。常に生活と隣り合わせにあるファッションが一番お洒落だと思っていますから。

−ロンドンやNYではなくなぜバリでショーを?

着やすさだけではなく、言いやすさもファッションには重要だと思っていて。パリ、ロンドン、パリ、ロンドンって言いづらいじゃない。パリ、バリ、パリ、バリのほうが言いやすいですし、しっくりくるからバリなの。私は難しくて言いづらい服は着ませんから。スウェットやシャツはまだいいですけれど、ガウチョパンツなんて難しい言葉の服は着ないわ。

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−ショーで服を見せることへのこだわりはありますか?

全く別ものと考えています。「YOKO FUCHIGAMI」としてはショーをエンターテイメントとして捉えていて、やはりコレクションルックで普段街を歩くと当然違和感があるでしょうから、そのどちらでも使えるという中間点を追求するために、日々闘っているの。

−ショー服と日常着のバランスが大事

私の生徒やアシスタントを見ていると、ショーを意識しすぎね。生地選び一つとっても、この生地の伸びはショーのウォーキングに特化した伸びなんじゃないかなって思うことがよくあるの。モデルのようなウォーキングで歩く方なんてまずいなくて、がに股で歩く方もいるし、歩幅の狭い方もいるわけだから。

−パリではどういったコレクションを発表したんですか?

今回は原点回帰という意味も込めて、アシンメトリーをテーマに服をデザインしたんです。個人的に気に入っているのは、革ジャンとTシャツをドッキングさせたトップスで、季節をまたぐちょうど今の時期に着て欲しいから、右が革ジャン、左がTシャツというアイデアを取り入れてみたの。これだと、暑くもなく寒くもないでしょう?

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