みんなのつぶやきで総括〜ファッション界の2011年と2012年〜

 まもなく2011年が終わりを告げようとしています。今年は、胸に深く刻み込まれるような出来事があり、ファッション業界にもまた、大きな動きがあった年でした。同時に、Twitter(ツイッター)などのSNSが一般に浸透し、個々の発信が活発化した年でもあります。そんな2011年について、Fashionsnap.comが今年とてもお世話になったファッション業界の方々や、ブログやSNSを活用して日々情報を発信していている方々など、ファッションに深い関わりを持ったみなさまに、2011年の個人的3大ニュースと1年の総括、今年一番の「いいね!」、そして2012年に向けた一言をつぶやいて頂きました。約40人の「つぶやき」から、ファッション界の2011年を振り返り、2012年を占います。(順不同)


質問内容
  A:2011年の3大ファッション・ニュースは?
  B:2011年についてつぶやいてください。
  C:1年間で1番の「いいね!」は?
  D:2012年についてつぶやいてください。


 まずは、1年前の年末アンケート企画「ふくびとに聞く!2010年の重大ニュースと来年予測」にも参加してもらったみなさまに聞きました。2011年も大活躍された方々です。


■重松 理(ユナイテッドアローズ 代表取締役 社長)
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A.1位:3.11東日本大震災支援(義援金寄付やチャリティ商品など)
 2位:マルチメディアミックス型の販促
 3位:ルミネ有楽町店オープン

B. 平成の国家的危機打開の為の絆

C. ZOZOTOWNの更なる躍進
 ルミネ有楽町店オープン

D. 弛まぬ自己改革 永続的な時代対応 絶対競争力の確立 再成長への本格稼働


■伊藤 美恵(ワグ代表取締役/エファップ・ジャポン学長)
Twitter:@mie_itoh
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A.1位:故・リンク・セオリー・ジャパン代表、佐々木力氏が、お亡くなりになられたこと。
 2位:ジョン・ガリアーノのDior解雇
 3位:山本耀司氏のコマンドール受勲

B.「心」

C. Twitter

D. 私にとって"プロフェッショナルとは?"の追及


■吉井 雄一(THE CONTEMPORARY FIX、PARIYAオーナー)
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A.1位:VERSUS TOKYOがこんなに盛り上がるとは予想してなかったので驚く。
 2位:震災直後に決行したFACETASMのLIMITED SHOPのイベントで、強く前に進んでいく意志を固めたこと。
 3位:入院してMASTERBURGERのイベントに全く関われなかったことと、COMPLEXのドームライブを逃したこと。

B. 漢字一文字ではひたすら「激」。
 プライベートの時間が全くとれない、ジムに行けない、ガチムチくんとの合コンがゼロ、忙しすぎて急激に老け込む、体調壊して入院という41歳という年齢にふさわしい強烈に消耗した一年でした。

C. 彼が着るファッションも含めて、常にMARC JACOBSのカオスな動向が気になる。

D. プライベートでは黒木メイサ以上ではあるが、ケンコバ未満という中途半端レベルのこの自分を心身ともに鍛え上げて強い人間にしたいです。


■本間 正章(mastermind JAPANデザイナー)
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A.1位:VERSUS TOKYO大成功
 2位:BAPE®MASTERMIND大成功!(記録的売上で!)
 3位:有楽町エリアの開発(阪急Mens TOKYO,有楽町ルミネ)

B.「変革!」

C. mastermind JAPAN??

D. 活動休止までラスト二回の展示会を悔いの残らないよう、全力で頑張りたいと思います。



 続いて、2011年の「ふくびと」インタビューにて原宿の「kawaii」カルチャーの変革について語った増田セバスチャンさん。2011年は原宿発のきゃりーぱみゅぱみゅが世界デビューを飾りました。


■増田セバスチャン(アートディレクター、作家 / 6%DOKIDOKIプロデューサー)
Twitter:@sebastea
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A.1位:きゃりーぱみゅぱみゅ CDデビュー
 久々に生まれた、原宿の女の子代表が世界で熱狂的に受け入れられるという明るいニュース。僕自身、今年は「PONPONPON」「つけまつける」PVの美術や、他たくさんの現場で一緒のことが多かったのですが、世界で注目されている原宿文化やkawaii文化を背負う1人として、来年の活躍も楽しみにしています。

 2位:原宿GAP跡地の詳細決定
 90年代のホコ天時代の象徴でもあった「GAP前」が無くなり、一時は109が出来るんでは?!なんていう噂も有りましたが、ついに詳細が公開になりました。原宿の街にどういう影響をもたらすのか注目しています。

 3位:香港企業「I.T」がA BATHING APE®を買収
 僕が6%DOKIDOKIを始めた頃の同時期に生まれた、いわば「90年代の裏原宿のオモテ」である男の子カルチャーに多大な影響を与えたブランドの新展開。「90年代の裏原宿のウラ」である女の子を中心としたカルチャーを引き継ぐ自分としては、その展開に少し驚きましたが、同じ時代に生まれた文化として、勝手ながら今後の行く末を気にしています。

 あと、自分が関わるプロジェクトとしては、「ルネ・ブティック」ですね。
 2012年は初夏あたりに渋谷PARCOでの展覧会が決まっていますので、日本の皆さんにもそのパワーをちゃんとお見せ出来ればと思っています。

B. 今年は「変革」の年。
 世界中でたくさんのことがおきたね、とざっくり言うのは簡単。大事なのは、生まれ変わったこの時代に、自分がどう関わっていくか。来年はきっと、今年モヤが晴れて明確になった物を受けての「刷新」の年になると思います。

C. 僕は、「kawaii」という文化を女の子だけではなく、もっと幅広く拡張していきたいと思っていたので、実現して心から「いいね!」と思ったのは、12月にLAで発表された6%DOKIDOKIのメンズ・ユニセックスライン「6%DOKIDOKI BOYFRIENDS」。このコレクションはかなり良いです!日本では、来年初旬に発表されるので、お楽しみに。

D.「kawaii」や「HARAJUKU」が、突然生まれた文化ではなく、過去から未来へ続く文化だということを、引き続き国内外に伝えていければと考えています。ずっと言い続けてきたことにたくさんの人が賛同して大きなチームになってきたのが嬉しい。来年もたくさんのニュースで、みんなを驚かせたいと思います!


 ファッション雑誌や業界新聞など、ファッション媒体でご活躍のみなさまに聞きました。向さんの「WWDモバイル」は、ファッションの最新情報のみならず編集記者のコラムも必読。「JJ」編集長の篠原さんが普段つぶやいているツイートからは、編集部や編集長の仕事の裏側を知ることができます。「STYLE SIGHT」は、12月に創刊したばかりの新雑誌です。


■向 千鶴(「WWDモバイル」編集長兼「WWDジャパン」マネジングエディター)
Twitter:@chizurumuko
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A.1位:震災とそこから立ち上がろうとする多くの人のパワー。
 個人的には、東コレ縮小を受けて、雑誌「ファッションニュース」で大勢のクリエイターと一緒に制作したチャリティ企画「Save Tokyo Creation」に関わったこと。

 2位:10月のパリコレで見た「コム デ ギャルソン」と「ルイ・ヴィトン」。
 今の日本が置かれている状況と命とファッションについて深く考えさせられた。

 3位:雑誌「GINZA」のリニューアルと中島敏子編集長の存在。
 雑誌と雑誌を作る楽しさを思い出させてくれた。VIVA雑誌!

B.「話」
 「みんなで知恵出し合って何とかしようよ」と話し合うシーンが多くて、よくしゃべったな~、議論したな~、働いたな~、飲んで食べたな~という1年でした。

C .ファッションズ・ナイト・アウト。あっぱれ!

D.「WWDジャパン」と「WWDモバイル」、紙とデジタルがいよいよ相乗効果を発揮する予感がぷんぷんしています。ファッションを伝える新しいメディアのあり方を模索して、仲間とともに、立ち止まらずに!美と毒と笑いも忘れずに!


■田中 杏子(Numéro TOKYO 編集長)
Twitter:@akotanaka
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A.1位:ジョン・ガリアーノ、まさかのDior解雇
 2位:ファッションアイコン、カリーヌ・ロワトフェルドがParis VOGUE退任。
 3位:Versace x H&Mに大阪が異様な盛り上がり!

B. 2011年は、いろんな意味でこのひとことにつきます・・・「激」。

D. 2012年は、オリジナリティある本物だけが残る年です。
 未来に向けて、役割を与えられたものだけが新しい時代を切り開きます。日本のこれからを左右する大切な一年。私たちも価値あるメディアとして、常に攻めの姿勢で誌面作りをしていきます。


■篠原 恒木(JJ編集長)
Twitter:@JJshinohara
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A1位:おしゃPブームの大沸騰
 2位:ファッションブロガーの台頭
 3位:吉田怜香(Ungridプロデューサー)のデビュー大成功

B. ファッションにおけるインフルエンサーが完全に新旧交代した年だったなぁ......。

C. MVPはやはりすべてのおしゃPたちでしょうね。

D. ますますリアリティが問われる年になるでしょう。2012年もJJはとことんリアルを突き詰めていきます。おしゃPに続く「ブロモ」(JJ専属ブロガーモデル)の活躍にもご注目くださいませ。


■麥田 俊一(STYLE SIGHT 編集長)
A.1位:クリスチャン ディオールがジョン・ガリアーノを解雇
 2位:ユニクロが「アンダーカバー」とコラボレーション発表
 3位:ドーバーストリートマーケットが銀座に出店発表

B.「一」(漢数字)

C. 日本の近代私小説(マイブームとして)

D. 一歩でも前に進みたい、と考えています。


■五十君 花実(繊研新聞 / 記者)
Twitter:senken_henshuu

A.1位:「3.11」東北地方は縫製工場やニッターなど日本のアパレル製造業の集積地ですから、ファッション業界への影響は甚大でした。被災された方に心よりお見舞い申し上げます。(3月)

 2位:「東京コレクション2.0」ここ数シーズン停滞ムードの強かった東コレが、消費者参加イベントなどを導入して進化。バージョンアップという意味で2.0と言わせてください。(10月)

 3位:「ガリアーノ更迭」これまでありがとうガリアーノ!ショーの最後に誰よりもキメキメで登場するあなたがみんな大好きでした。そして怪情報乱れ飛ぶ後任人事の行方はどうなる...。(3月)

B.「揺」
 社会全般において、既存の価値観が揺らいだ一年だったと思います。ファッション業界も同じ。海外ブランドの上っ面だけをコピーしたような服作りや、売れ筋の追加生産に頼り過ぎのMD構成、セールの頻発、商品力ではなくメディアで煽ることでモノを売る手法、、そうしたやり方をそろそろ見直す時期なのでは。

C. 東京スタイルさんの一連のM&Aとその目利きの的確さに、僭越ながら「いいね!」をおくらせてください。あと個人的に好きだ&よく買ったという理由で「カルヴェン」。

D. この数年、日本のレディスブランドはリボンやビジューをポイントにした"カワイイ"服が主流でした。それらは今後も売れ続けると思うのですが、数シーズン前から新しいタイプのブランドが出てきています。
 「マメ」や「ミヤオ」がその筆頭。どちらもクリーンなムードで大人の女性を美しく見せる服です。今後が気になります。


 世界各国のコレクションや日本のファッションを発信しているファションジャーナリストやフォトグラファーのみなさまは、独自の視点で2011年を振り返り、そして2012年を予想してくださいました。宮田理江さんは、Fashionsnap.comのインサイドでもおなじみのジャーナリストです。


■宮田 理江(ファッション・ジャーナリスト)
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A.1位:「クリスチャン・ディオール」のデザイナー解任
 2位:ロイヤルウエディングでのサラ・バートン氏起用
 3位:ソーシャルファッションの急成長

B. 大変な1年でしたが、ファッションの可能性を再確認できた年でもありました。

C. レディー・ガガ

D. 米国では既に浸透しているSNSファッションがさらに進化を遂げ、ますますインターネットでのファッションビジネスが広がっていきそう。ECサイトもただ売るだけでなく、コンテンツやつながりなどを提供していく気配。おしゃれノウハウの共有やスナップのブームもあり、ネットはますます身近で大事な存在に。


■生駒 芳子(ファッション・ジャーナリスト)
Twitter:@yoshikoikoma
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A.1位:レディ・ガガ、日本人デザイナーのファッションを着る。
  靴デザイナーのタテハナノリタカ、ファッションデザイナーの中里唯馬など、日本の若手デザイナーの作品を身につけることで、彼女ならではの前衛的メッセージをグローバルに発進。日本の我々には、リアルクローズ全盛の中、改めて日本人クリエイターの前衛のDNAを再発見させてくれた。

 2位:アナ・ウィンター、日本上陸
  ファッションで日本を応援する、というメッセージを掲げて、世界16カ国のVOGUEの編集長が来日。これは歴史上、最初で最後の出来事と言われたが、そのおかげで、かの"プラダを着た悪魔"もついに上陸。初めての日本旅行という彼女だが、デザイナーズ・ウィークの東北支援ブース、東京の若手デザイナーのプレゼンテーションから表参道ファッションズナイトアウトの応援まで、精力的にサポート活動を展開。さすが、超プロフェッショナル!という印象。ファッション界が総出をあげて東北支援に乗り出す中でも、極めて印象的なサポートの一つでした。

 3位:東北コットン・プロジェクト
  塩害を受けた東北の田畑に、オーガニック・コットンの木を植えることで、東北の大地を甦らせようというプロジェクトに、多くのファッション関係者が共鳴した。コットンの木が塩分を吸い取り、3年植え続けると、土地の塩分濃度が下がり、甦り、お米も植えることができるようになる。さらに収穫された綿で、ファッションをプロデュースし、東北支援に役立てるプランもある。今年は気候の影響で、収穫量は限られたが、来年に向けて、支援する企業はさらに増える予定。ファッションが被災地を支援する新たな方法、クリエイティブな支援方法として、注目される。

B. 2011年は「渦」の一年ですね!
 新しいことが次々とメインステージに引き込まれる一方で、古いものが渦の中心から姿を消していくーーそういったカオス、変化、移行の時代を感じました。

C.「レディ・ガガ」ファッションのエネルギー、前衛の未来を感じさせてくれたから。
 「エシカル・ファッション」日本でも話題になり始めています!小売りの現場からファッションスクールまで、未来のファッションは「エシカル」「サステナビリティ」抜きには語れない時代に入りました。

D. クール・ジャパンの活動において、東京デザイナーの支援、伝統工芸のルネッサンス運動「WAO」の展開、さらにはエシカル・ファッションの推進、アート&ファッションのプロジェクトが、2012年の私の活動です。
 ファッションは未来を模索する時期に入ったので、さまざまなハイブリッド・コラボレーションが起こるでしょう!


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