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日本食を世界へ クールジャパン機構が食プロジェクトに出資

会見に出席した(左から)執行役員 杉内信夫、専務執行役員 小糸正樹、ヴァイスプレジデント 香田譲二
会見に出席した(左から)執行役員 杉内信夫、専務執行役員 小糸正樹、ヴァイスプレジデント 香田譲二
Image by: Fashionsnap.com

 海外需要開拓支援機構(以下、クールジャパン機構)が、シンガポールにおけるジャパンフードタウン事業と「博多一風堂」を運営する力の源ホールディングスへの出資を発表した。ジャパンフードタウン事業では、一般社団法人日本外食ベンチャー海外展開推進協会(以下、JAOF)や同事業のサポーター企業とともに設立する現地のジョイントベンチャーに対して最大約7億円を出資。力の源ホールディングスへはセントラルキッチンなどの設立資金として約7億円の出資に加えて最大13億円の融資枠を設定した。12月8日の今日、会見を開いたクールジャパン機構の専務執行役員 小糸正樹は「投資を通じて日本食の海外展開やブランド確立に貢献することを目指す」と語った。

 

 JAOFとサポーター企業による出資を含む総投資額約10億円を得たジャパンフードタウン事業は、シンガポールの中心地 オーチャード地区にある「シンガポール伊勢丹」の4階に面積約1,980平方メートルの「Japan Food Town(仮称)」を展開。東南アジア地域で発展が著しく、外国産業でも順調に拡大しているポテンシャルが高い国として同エリアを選択したといい、蕎麦やうどん、ラーメン、丼ぶり、焼き鳥、とんかつ、オムレツ、カツレツといった日本風アレンジ洋食も含めた大衆和食のテナント15〜20店舗を直営店形式で出店する。テナントは海外初進出の店舗を中心に構成。これまで単独での海外進出が難しいとされていた要因である食材の調達をはじめ、人材や好立地の確保をサポートする。高品質な食材を提供するためにコンテナにまとめて日本から出荷するなど、物流についてはこれまでに成功した既存のシステムを採用するという。国内で一定の事業実績を残している中小外食企業を2015年初頭まで公募し、2015年3月末頃までに決定。「Japan Food Town」は同年10月のオープンを目指す。

 2008年に海外1号店としてNYに進出した力の源ホールディングスは、今年10月にロンドン1号店を出店したばかり。売り上げは好調に推移しているものの、欧州エリアでは食文化の違いや出店コストの負担、人材確保の難しさ、食材調達の規制が他のエリアに比べて高いハードルとなっているといい、クールジャパン機構が出資することで主要都市での出店だけではなく、他の日系外食企業も活用できるプラットフォームとなるセントラルキッチンの設立も支援する。日本食を発信する上で波及効果の高いラーメンとともに日本酒やサイドメニューも豊富に取り揃える「博多一風堂」を展開することで「日本のように食べて帰るだけではなく、日本食を楽しんでもらう場所を実現したい」(小糸正樹)と期待を込める。

 日本の食文化は、2013年に「和食」が世界無形文化遺産に登録されるなど世界から注目を集めており、政府としても力を入れている分野だ。小糸正樹は「日本企業の海外進出で世界中の人々に日本食の良さを知ってもらい、日本に来て和食を楽しむインバウンドにも繋げて好循環を作っていきたい」と話した。

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