
■Motohiro Tanji
Motohiro Tanjiの注目のランウェイデビューは原点に立ち返り全ルックをニットで表現。ショーの演出も含めMotohiro Tanjiのコレクションの雰囲気をインパクトを持って十分に伝えることが出来たのではないでしょうか。
一見してMotohiro Tanjiとわかるデザインの要素は既に確立できていると思うので、ここから(ニット以外も含めて)どう幅を拡げていくかが今後のポイントになるかとは思います。個人的にはもっとセクシーなルックを取り入れていっても良いのではないかなと思ったりしておりますが。
>>Motohiro Tanji 2015-16年秋冬コレクション
■HANAE MORI designed by Yu Amatsu
HANAE MORI designed by Yu Amatsuの2シーズン目。デビューコレクションはHANAE MORIらしくフォーマルなテイストを中心に据えつつも若々しくまとめたなかなかの内容でした。
一方今季はデイリーウェアのイメージが中心に。序盤のレースを多様したルックは、デビューコレクションの雰囲気をボクシーなシルエットに巧く落とし込めているように感じたのですが、その後のスポーティなルックやカラーブロック、ブランドのモチーフでもある蝶をグラフィカルに配したアイテムは、どうもフォーカスが定まっていないような印象が。特に色使いで気になるところが多く、どうしても天津憂のシグニチャーのA DEGREE FAHRENHEITの印象もあり何か慣れていない部分なのかなと感じてしまった次第でした。
個人的にはトレンドに近いスポーティなテイストではなく、A DEGREE FAHRENHEITでも以前見せていたようなドレーピーで流れるような要素を盛り込んでいった方が新しいものが出来るのではないかと思っていたりもするのですがどうなのでしょう。
>>HANAE MORI designed by Yu Amatsu 2015-16年秋冬コレクション
■YASUTOSHI EZUMI
YASUTOSHI EZUMIの2015年秋冬は、Ludwig Mies van der Roheの"Less is more"に着想を得たコレクション。
シーズンを追う毎にいわゆるコンテンポラリーなテイストを強くしているように感じているのですが、今季もそうした流れを受け継ぎ、Miesの建築のイメージとはまた異なる、これまでになく柔らかくフェミニンな印象が先に立ちます。裾がアシンメトリーなニットは普通にヒットアイテムになりそうですし、千鳥柄や大きめの格子柄などの配置も効果的で、線の作り方は変わらず巧いなと思ったり。Aラインなアウターも(若干sacaiを想起しないでもないですが)、トレンドに沿ったアイテムでもありなかなか良いのではないかと。
ただここまでコンテンポラリーなテイストになると、競合となるブランドやデザイナーも広がるわけで、その際にプライシングがどうなのかなというのは気になったりするポイントではありました。
>>YASUTOSHI EZUMIの2015-16年秋冬コレクション
【コソの東コレな出来事】
①ラマルク、マトフ、クリスチャン・ダダを見て