Fumitoshi Goto

キーワードは「フリーフロム」米では脱添加物がトレンドに

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■メキシカン・ファストフード・チェーンのタコベルとピザ宅配チェーンのピザハットは26日、メニューから人工甘味料や人工着色料などの食品添加物を大幅に削減する計画を発表した。タコベルは今年中までにトランス脂肪酸や異性化糖(高果糖シロップ)の使用を撤廃し、2017年までには段階的に95%の化学調味料の使用を止め、天然のものに切り替える。ピザハットも7月中には人工甘味料や人工着色料を化学物質をメニューから取り除き、その後もさまざまな種類の人工保存料や風味料などの食品添加物の使用を止めるとしている。両社とも炭酸飲料は対象外であり、原料や成分の変更による値上げは計画していない。タコベルはアメリカ国内に6,200店を展開、ピザハットも6,000店以上を展開している。両社の親会社であるヤムブランズの傘下KFCはいまのところ化学調味料の使用削減の発表は行っていない。
サンドウィッチなどを提供するファストカジュアルのパネラブレッドは2週間前、メニューから食品添加物などの使用中止を発表したばかりだった。国内で1,800店を展開するキシカン・ファストカジュアルチェーンのチポトレもGMO(遺伝子組み換え作物)をメニューから一掃し「GMOフリー」にすることを発表していた。

トップ動画:ハンバーガーチェーンのカールスジュニアの大人気セクシーコマーシャル。再生回数は1,100万回以上だ。女性のナチュラルな美とふくよかさを見せながら「業界初のナチュラル(無添加)バーガー」と強調したことで、逆に「他のファストフードチェーンの食品はナチュラルではない(添加物まみれ)」という印象を与えてしまった!?

15年5月11日 - 【パネラブレッド】、メニューから150種類の人工添加物を排除!日本もいずれこうなる?

15年4月29日 - 【チポトレ】、全米初となる遺伝子組み換え食材の完全排除!日本のタコベルには大行列?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。後藤はブログによる情報発信だけでも10年以上も行っています。ファックスやメールの時代を入れれば20年以上にわたりアメリカ小売業の最新ニュースを発信しています。こういった長い間の実績による効果なのか、情報に対する感度が鋭くなっているようです。「激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ」は外食産業をフォローするブログではないのですが、チポトレの遺伝子組み換え食材の排除については「何かあるな!」と直感してあえて取り上げました。それから1週間もしないうちにパネラブレッドが人工添加物の使用を止める発表がありました。そして今回のタコベルとピザハットの発表です。「フリーフロム」のトレンドがダダダーと来た感じですね。ネスレやハーシー、クラフトなど大手食品メーカーは人工添加物の使用を止める発表を行っていますが、すべてではなく一部製品だけです。チポトレの非GMO化から大きな波に変わりました。

15年3月27日 - 【ヘルス&ウエルネス】、食品業界が訴求するフリーフロム!第3の食品マーケティング?

⇒波は風の力の大きさにによって大きくなるように、フリーフロムのトレンドは消費者の「知る権利」から「情報透明化」の流れによって広がっています。「フリー・フロム(free from)」とは「ない」「存在しない」という意味で、フリー・フロム食品とは原材料からアレルギーの原因となる化学物質や、(必ずしも科学的に証明されているわけではないが)消費者から健康に悪いと思われている特定の物質や食品添加物など取り除いた食品のことです。ここ数年、フリーフロムが食品マーケティングに頻繁に使われるようになりました。ファストフードチェーン業界で今年、ある意味、画期的なマーケティングでフリーフロムが注目を集めるようになったのです。それが今年のスーパーボウルで流されたカールスJrのテレビコマーシャルです。ビキニのトップにショートパンツ姿の女性が「何でも自然が好き」と言いながら市場を歩くCMです。このCMはセクシーさで大人気となっていて、YouTubeでは1,100万回も再生されています。

⇒ポイントは最後に出てくる「抗生物質なし(No Antibiotics)」「ホルモン剤なし(No Added Hormones)」「ステロイド剤なし(No Steroids)」そして「すべてナチュラル(無添加)なハンバーガー(The All-Natural Burger)」の文字とナレーションです。シリコン豊胸でなく、ヒアルロン酸を注入した整形もしていない、女性のナチュラルな美とふくよかさを見せながら「業界初のナチュラル(無添加)バーガー」と強調したことで、逆に「他のファストフードチェーンの食品はナチュラルではない」という印象を与えてしまったのです。食品添加物の排除を発表したパネラブレッドCEOは「私は科学者ではありませんし、どれが発がん性物質なのかとか、健康を害する物質はどれなのかといった議論に首を突っ込むつもりはありません。(脱添加物やナチュラル化は)、消費者が今いちばん求めていることだと考えています」と語っています。
個人情報は守られるべきなので豊胸や整形などの個人情報は透明化しませんが、商品情報はどんどん透明化され、ナチュラル化は進みます。

後藤文俊

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