Fumitoshi Goto

全米小売業ランキング2015発表 アマゾンが23%成長

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

フォローする:

■全米小売業協会(NRF)の月刊誌「ストアーズ(Stores)」が1日、売上高ランキング「2015年小売企業トップ100社(2015 Top 100 Retailers)」を発表した。このランキングはアメリカ国内の売上高で順位をつけたもので国内売上高の他、売上高前年比(2014年vs2013年)、海外店を含めた総売上高、総売上高に占める国内売上高比率、店舗数、店舗数成長も記されている。
ランキング1位は不動のウォルマートで、2014年の国内売上高は前年比2.8%の増加となる3,436億ドル。ウォルマートの国内売上高は、2位から5位の4社の売上合計を超えている。海外事業を含める総売上高では、2位から7位までの6社の売上合計に近くなる。2位はスーパーマーケットを中心に3,730店を国内で展開するクローガーで、前年比10.1%増となる1,030億ドルだ。同社は2013年に南東部から東海岸に店舗を展開するハリス・ティーターを買収したことで売上高が1,000億ドルを超えた。3位は前年と同位となるコストコ。コストコは前年比6.6%増の797億ドルとなった。1位~3位までは前年と同じだ。4位には昨年5位だったホームデポが順位を上げた。売上高742億ドルで前年比3.6%の増加。5位も前年からワンランクアップしたウォルグリーンで5.7%増となる727億ドル。6位は、4位から順位を落としたターゲットとなっている。ターゲットはオムニチャネル化の遅れで伸び悩み前年比1.9%増となる726億ドルだった。7位はCVSケアマーク(現在はCVSヘルス)で3.6%増となる680億ドル。8位は6年以上に渡って8位を保持しているのはロウズ。ロウズは5.1%増となる売上高548億ドルだ。9位は前年と同じ順位となるアマゾンだ。アマゾンは494億ドルで成長率は22.6%となっている。30位以内で成長率が20%を超えている企業はアマゾン以外にない。ロウズとアマゾンの成長率が今年変わらなければ来年のランキングでは順位が入れ替わることになる。なお10位はセーフウェイの363億ドル(2.1%減)だった。

トップ画像:オムニチャネル化に出遅れたことで順位を下げたターゲット。

2015年トップ100社ランキング

2014年トップ100社ランキング

2013年トップ100社ランキング

2012年トップ100社ランキング

2011年トップ100社ランキング

2010年トップ100社ランキング

2009年トップ100社ランキング

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。2009年のランキングからアマゾンの成長率だけ見ると29%増→25%→46%→43%→30%→27%となっており直近となる「2015年小売企業トップ100社(2015 Top 100 Retailers)」では23%の増加です。巨大企業に成長しているため、成長率が鈍化しているのですね。アマゾンがこのまま成長すれば8位になる予定でしたが、ファイアフォンの失敗などがあり、結局9位と前年と同じ順位になりました。それでも20%以上の成長は凄まじいです。アマゾンの成長を支えているのは絶え間ないイノベーション。イノベーションの萌芽を生み出しているのは、競合他社もまねのできない多大な先行投資とスピードです。その変化をいち早くキャッチアップしているのがウォルマート。先代のCEOからウォルマートはIT投資を加速しています。一方、早くからIT投資を行っていたホームデポは、店舗数0%の成長で売上高3.6%も増加しています。
チェーンストア成長の考え方が変わっているのは明らかですね。

ranking20150703_02.jpg

ホームデポの国内店舗数の増減推移グラフ。ホームデポは過去5年間、店舗数が1店しか増えていない。2015年度も国内出店の計画はない。平均で毎年150店以上を出店していた10年前とは大きく異なる出店戦略だ。ranking20150703_03.jpg

ホームデポの既存店・売上高前年比と粗利益率の推移。過去5年間、新規に出店していないにもかかわらず成長し続けている。粗利益率も過去最高となっている。ホームデポがオムニチャネル化を推進していることが理由だ。アマゾンの出現によりチェーンストア理論が陳腐化し、これまでのチェーンストアの発想では成長できなくなっている。

後藤文俊

記事のタグ

最新の関連記事

おすすめ記事

Realtime

現在の人気記事

    次の記事を探す

    Ranking Top 10

    アクセスランキング