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世界アパレルブランド売上ランキング2014 1位はインディテックス

ファッション流通ブログde業界関心事

ファッション流通コンサルタント ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

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遅ればせながら 世界の大手アパレル専門店各社の2014年の売上高や利益などをまとめる機会ができましたので、毎年恒例になりました売上高のランキングTOP10を共有させていただきます。

円建て比較にあたり、為替レートは、すべて2015年1月30日時点のレート、ユーロ=¥133.8、スウェーデンSEK=¥14.3、US$=¥118.2、英ポンド¥176.9にて換算しています。

尚、6位のC&Aのみ2014年決算が入手できませんでしたので Deloitte Global Powers of Retailing 2015と2014を参考にした2013年度の売上高を表示しています。

ranking_20150831.png

備考-アメリカのオフプライスストアー(アパレルや小売チェーンが換金目的で放出したブランドを扱う)のTJX、Rossは、2次流通とみなし、除外しました。また、中国で拡大を続け、売上規模では9位あたりに位置すると目されるE.Land World(韓国;日本ではSPAOやMIXXOを展開後撤退)は売上規模以外の実態が掴めないため除外しました。

以下 解説です。

1位 のインディテックスはZARAを中心に8つのブランドのバランスを取りながら各国に出店し、安定的な成長を続けトップを維持。既存店売上高も世界レベルで5%の増収を確保。この間、多く出店した国の上位はロシア、中国、メキシコ、トルコ、日本です。

2位 のH&Mは アメリカ、中国で圧倒的に出店を続け、高い増収を確保。今期も10%増ペースで伸ばす計画ですが、新規出店のほとんどをアメリカと中国に出店に充てる計画のようです。

一方、既存店においては、ビューティ部門の強化を打ち出します。

3位のGAPはGAPブランドの既存店減収をOLD NAVYの既存店増収でかろうじてカバーした模様。これまで均衡していたGAPとOLD NAVY両ブランドの売上構成比はOLD NAVYが優位となり、始めて両者に開きが出ました。

今後はGAPブランドの大量退店によるリストラを強め、OLD NAVYを中心とした成長に舵を切る模様です。

4位のファーストリテイリングは売上の伸び率は最も高いですが、グローバルトップの中では見劣りする営業利益率が気になります。

海外ユニクロ事業とGUの急成長で嵩上げされた売上に対して・・・.改善はあるものの、まだ二桁の営業利益率が出せないそれらの事業の低い収益性を国内ユニクロ事業の高収益で支える構造。 そこからいつ抜け出せるか?が注目ですね。

5位のLブランズは、ヴィクトリアズ・シークレットの安定的な既存店増収と利益率の高さで好調を堅持。

2000年代に元々の母体であったアパレルSPA事業をあっさり売却して・・・見事なドメイン変更を敢行し、ファッション&ビューティー企業として、21世紀ファストファッション時代の共存モデルのひとつを確立しましたね。この点は世界中のファッション流通企業がベンチマークすべきところです。

以下 7位のファッションディスカウンター、プライマークは継続的な高成長と2015年9月のアメリカ進出が注目されています。8位のネクストはEC売上の拡大とともに、堅実な利益体質の確保を実現。

9位の米アセナ・リテイルはランキング初顔ですが・・・郊外路面の主婦向け低価格ファッション(dress burn)から始まり・・・その後、ジュニア向けファッション、クイーンサイズの婦人服業態など・・・ニッチマーケットを狙うアパレルチェーンを次々に事業買収し売上規模を拡大したユニークなビジネスモデルをとる専門店グループです。それぞれが成熟チェーンと思われるストアブランドばかりですが、それらをまとめ上げて、どこまで成長と利益の体質を構築できるかに注目です。

さて、今期の注目は・・・

中国とアメリカへの徹底集中出店により売上を伸ばすH&M。今の勢いが止まらなければ、今期末に安定成長を続けることをポリシーとするインディテックスの売上規模を超える可能性もあります。それをさせんとするインディックスはどこで売上を伸ばすのか?

ユニクロの中国・韓国事業が絶好調のファーストリテイリングですが、「ユニクロ国内事業」頼みの収益体質が・・・今期2015年8月期決算以降でどこまで改善できるのか?

そして2015年9月、アメリカに進出するプライマークが同国でも成功を収め、更なるグローバル成長に弾みをつけるのか?

といったところでしょうか。

2008年 H&Mの日本上陸以降 世界のファッション流通マーケットは完全にグローバルの波に飲み込まれました。

海外の動向からも目を離さず、いずれ日本に影響が及ぶことを考え、そのころを見据えた 先回りしたビジネス思考と革新が求められています。

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