Fumitoshi Goto

マイクロソフトストアがNY五番街に旗艦店、賃料1,700万ドルで売上400万ドルの店に?

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■マイクロソフトは26日、ニューヨーク市マンハッタンに「マイクロソフトストア(Microsoft Store)」の旗艦店をオープンする。同社として最大規模となる出店は、53丁目と54丁目の間にあるファッションブランドのフェンディ(Fendi)店の跡地。巨大なガラス製キューブのアップルストアからは南に5ブロック離れている場所だ。面積677坪(5階建て)となる旗艦店ではマイクロソフト製品のタブレットパソコン「サーフェス」やゲームコンソール「xボックス」、スマートフォンの「ウィンドウズ・フォン」、OEMによるノートパソコンなどが販売される。また、アップルストアのジーニアスバーのようなアンサーデスクやセミナー用のコミュニティシアターも用意されるという。マイクロソフトは2009年10月、ウィンドウズ7の発表と同時にアリゾナ州スコッツデールのショッピングセンター内に1号店をオープン、同月29日にはカリフォルニア州ミッションビエホのモールにて2号店を出店した。現在はアメリカ国内だけで約100店あり、年末商戦までにさらに10ヶ所オープン予定としている。同社は一昨年、ベストバイに店舗内店舗のウィンドウズストアを約600ヶ所をオープンしている。

トップ画像:サウス・コースト・プラザSCのマイクロソフトストア。全米屈指のSCで抜群のロケーションを誇っているが、お客はいつもまばらだ。このマイクロソフトストアで買物をしているお客を見たことがない。電化製品流通専門誌「トゥワイス(TWICE)」誌の2014年コンシューマー・エレクトロニクス(民生機器)売上高トップ100企業では売上高推定4.37億ドルとなっている。1店舗当たりでは約400万ドルとなる。ちなみにニューヨーク旗艦店は、賃料だけで年間1,700万ドルと試算されている...

michrosoft_20150912_02.jpgmichrosoft_20150912_03.jpgカリフォルニア州ミッションビエホにある「ザ・ショップス・アット・ミッション・ビエホ(The Shops at Mission Viejo)」のマイクロソフトストアとアップルストア(6テナント挟んで隣通しの近距離)。明らかにマイクロソフトストアが閑散としているのがわかる。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。電化製品流通専門誌「ツワイス(TWICE)」誌の2014年コンシューマー・エレクトロニクス(民生機器)売上高トップ100企業にマイクロソフトストアがランクインされていました。昨年までは除外されていたのですが、なぜか今年から入っています。で、マイクロソフトストアの2014年の推定売上高は4.26億ドルとなっています。このランキングにある店舗数は106店。ざっくり言ってマイクロソフトストアは1店舗当たり約400万ドルの売上高です。ニューヨークの高級ショッピングエリア、五番街は恐ろしく賃料が高いことでも有名です。特に、五番街の一等地である49丁目から59丁目の建物の1階を借りると1平方フィート当たり最高で年間3,000ドルとなります。で、ニューヨークの商業不動産の専門誌「リアル・ディール(The Real Deal)」によると、マイクロソフトストア旗艦店(53丁目と54丁目)は年間1,700万ドル!の賃料としています。

⇒1店舗当たりの推定売上高の約4倍以上の賃料です。いくら五番街とはいえ、他のマイクロソフトストアの4倍以上の売上になるのは考えにくいです。賃料に人件費や維持費を加えると、他のお店と同様、ボトムライン(最終損益)が真っ赤となる出店です。一方、2001年から出店しているアップルストアの2014年の推定売上高は123.8億ドル。ツワイス誌では店舗数が265店となっています。ざっくり1店舗あたり4,700万ドルです。アップルストアはマイクロソフトストアの11倍以上の売上高です。忙しそうなアップルストアに比べ、マイクロソフトストアではいつもスタッフがヒマそうにしているものです。ところでマイクロソフトは先日、ウィンドウズ10を搭載した自社初のノートパソコン「サーフェス・ブック」や新型スマートフォン「ルミア」、健康状態を把握するウエアラブル端末「マイクロソフト・バンド2」を発表しました。これでマイクロソフトストアは少し忙しくなりそうですが...それでも店舗運営では赤字が続きます。
後継機種やアップグレードではなく、革新的な製品によりマイクロソフトストアに人が溢れる様子を見てみたいものです。

後藤文俊

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