Fumitoshi Goto

スマホ経由のEC売上が伸びる2016年、企業はスマホに最適化した戦略を

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■スマートフォンやタブレットなどモバイル端末からのオンライン購入は今年、最大で68%にも増加する。調査会社ビズレイト・インサイトが昨年末に発表したデータによると、年末商戦のピークとなる11月には、モバイル経由の売上がオンライン売上全体の半数近くとなる42%を占める。特にスマートフォンからの売上が増加する見込みで、今年11月にはオンラン注文の実に33%がスマートフォン経由となる予想だ。ただタブレットはここ数年、有意義なイノベーションが不在だったことから、オンライン注文は低迷すると見られている。アドビは昨年のブラックフライデーでオンライン売上の22%がスマートフォン経由と発表しており、前年から70%の増加だった。一方で同日のタブレット端末経由の売上はオンライン全体の15%で、前年から2%減少した。オンライン売上が急増したサイバーマンデーではIBMがスマートフォン経由からの売上が全体の15.2%と発表、前年から70%の増加となった。サイバーマンデーでもスマートフォン経由の売上がタブレット(12.4%)を凌いだ。スマートフォン経由の売上が伸びる要因としてスクリーン画面が拡大し見やすくなったことや、機能が改善し買い物しやすくなったこと、モバイル決済のオプションも増えつつあることが挙げられている。またアップルやグーグル、マイクロソフト、フェイスブック、アマゾンなどの大手デジタル企業がモバイルショッピングを競って向上させることで消費者はスマートフォン経由で買い物をする機会が増えるのだ。
大手チェーンストアにとって2016年はアプリの充実にECサイトのスマートフォン最適化が求められる年となるだろう。

トップ画像:スマートフォン・アプリのショッピングリストを使って買い物するお客(ウィンコ内にて)。

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オンライン売上全体に占めるスマートフォン経由売上とタブレット経由売上の推移(調査会社ビズレイト・インサイト)。スクリーンの拡大や機能が改善し買い物しやすくなったことからスマートフォン経由のオンライン売上が最大で33%になると予想されている。一方でイノベーションが不在なことから、タブレット端末経由の売上は伸び悩むとみられている。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。年末にクライアントとウィンコ・フーズに行く機会がありました。いつも視察コンサルティングでクライアントに進言するのは、お客を視てくださいということです。特にパーティやイベントが増える年末は、お客の消費行動を視ることが特に意味深いのですね。なぜならば通常よりもより多く食品を購入するからです。ウィンコでクライアントが気づいたのはスマートフォンをもって買物をしているお客でした。スマートフォン片手の買い物をよーく視ていると、スマートフォンを電話やメールなど連絡ツールとして使っているのではなく、買い物ツールで使っているのがわかるのですね。ショッピングカートに商品を入れるたびにスマートフォンのスクリーン画面を見ているからです。商品をチェックしているのがわかるのですね。スマートフォン・アプリにあるショッピングリストで、商品の買い忘れがないようにチェックしているのです。

⇒生鮮品など毎日の買い物(アメリカでは毎週の買い物ですが)でスマートフォンを使う機会がここ数年で増えています。毎日の買い物にスマートフォンを使うことが増えれば、それ以外の買い物でもスマートフォンを使って買い物します。以前なら使いづらかったスマートフォンによるショッピングも今ではかなり軽快になっています。スマートフォンが情報検索端末から商品注文端末にアップグレードされているのです。この傾向はさらに続くとみています。ここ数年のアメリカ小売業の傾向から、後藤は日本の中小チェーンに強調したいことがあります。早くECに乗り出しなさい、ということです。もしくはオムニチャネル化を進めなさいということ。ECにしてもオムニチャネルにしても早い者勝ちです。なぜなら、誰もがやりたがらないことだからです。なぜやりたがらないかというと、未知なもので失敗を恐れているからです。ここにチャンスの芽があるのですね。なぜかというと必ず新分野に乗り出すと失敗するからです。

⇒同じように失敗するのなら競合より先により早く、より多くのミスをしたほうがいいのです。失敗やミスをせずに、ECなりオムニチャネルを立ち上げることは、まずできません。まさに原野を開拓していくようなもので、何が起こるか、何がでてくるか、挑戦しない限り誰にもわからないのです。ECやオムニチャネルへの投資を控えていてはノウハウも何も得られません。ずーと待っていて、ECやオムニチャネルを確実に且つコストもかけずできるようになっている時には、成功や失敗事例が溢れている時です。そんな時に挑戦しても(インフラがしっかり整備されているところにビルを建てても挑戦にはなりませんが)、すでに遅すぎるということになるのです。アメリカ小売業が日本の小売業者に教えてくれています。アメリカ小売業は今年、スマートフォンからの注文急増に対応する必要がでてきたのです。アメリカは日本の5年~10年先をいっています。つまり、今からECなりオムニチャネルを始めていないと手遅れになります。
その他大勢が静観しているからチャンスなんです。「チャンスの女神は前髪しかない」ことは忘れないでいただきたいですね。

後藤文俊

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