Fumitoshi Goto

【動画】米スタバの"モバイル注文サービス"が急成長 消費者に拡大するモバイルの波

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■スターバックスは22日、スマートフォンなどモバイルからの注文件数が1ヶ月当たり800万件となっていることを発表した。第2四半期(1月~3月期)決算会見で明かされたデータによると、アプリ経由でコーヒーやラテなどを事前に注文できるモバイル注文サービス「モバイルオーダー&ペイ(Mobile Order & Pay)」は前期となる第1四半期(10月~12月期)から40%成長し、前年同期からはほぼ倍増となっている。テスト展開を終えたばかりにも関わらず、モバイル注文は売上全体で4%を占めているのだ。繁盛店になるほどモバイル注文が増える傾向にあり、売上トップ1,200店ではモバイル注文からの売上は全体の7%を占めている。主に都心部に集中する超繁盛店の売上トップ300店では売上全体の10%を占めているのだ。1日のピーク時ではトップ300店でモバイル注文からの売上が全体の20%を占める。モバイル注文を最初(2014年12月)に導入したポートランドの店舗では、モバイル注文の売上が3月、前年同月比150%の増加になったとしている。このことからスターバックスではモバイル注文からの売上がさらに増加すると見ているのだ。またモバイル注文を利用するお客は支出が増加する傾向にあり、一部のアナリストの試算ではモバイル注文の利用者の客単価はその他の顧客の3倍としている。一方、モバイルによる支払いは前期から3%増加し、全体の24%に達している。
スターバックスは2014年12月、オレゴン州ポートランドの一部店舗でモバイルオーダー&ペイのテストを開始。3ヶ月後にはオレゴン州やワシントン州など4州に展開する650店舗にテストを拡大した。昨年の夏には17州の4,000店近くにまで拡げ、9月には7,400店以上の直営店で開始している。なお、モバイル注文で顧客を取り込むスターバックスに追随し、競合他社もモバイル注文のテストを開始している。ダンキンドーナツは昨年末にモバイル注文の受け付けを試験的に導入した。ベーカリーカフェ・チェーンのパネラ・ブレッドも2017年のネット販売が10億ドルに達する見通しを明らかにしている。

トップ動画:スターバックスのモバイル注文「モバイルオーダー&ペイ(Mobile Order & Pay)」のコマーシャル動画。モバイル注文ではラテのフレーバーやトッピングのカスタマイズ注文も簡単だ。ピックアップ場所と注文を確定すると、ピックアップまでの時間も示される。これで長い行列を待たずに商品を受け取れるのだ。アメリカではスターバックスなどコーヒーチェーンにとどまらない。以下の画像にあるようにホールフーズの最新店でもモバイル注文のテストが行われている。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。アメリカ小売業は日本の5年~10年先を進んでいます。したがってアメリカ小売業を視察することで、日本の小売市場で起こりうることを先読みできるのです。言い方を換えれば、アメリカ流通業を視察することで、近い将来の消費者ニーズやウォンツを先に把握できるのです。スターバックスのモバイル注文「モバイルオーダー&ペイ(Mobile Order & Pay)」は近いうちに日本でも展開するでしょう。エントリー記事にもあるように、消費者ニーズによりモバイル注文の成長が加速されているからです。モバイル注文を利用する顧客は、客単価が極めて高くなる傾向を示しているのですから、日本でやらない理由はありません。スターバックスでモバイル注文ができるようになれば、競合のコーヒーチェーンやファストフードチェーンなども追随せざる得ないでしょう。そしてドミノ倒しのようにモバイル注文が外食産業で急拡大するのは明らかです。

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先月オープンしたばかりのホールフーズ・アーバイン店。入り口近くにあるコーヒーショップは、バリスタの前にレジ用とタブレット端末用のテーブルが2つ置かれている。レジ注文に行列ができていれば、入り口に近い側にある手前のタブレット端末(4台)からの注文も可能だ。店内タブレット端末によるモバイル注文のオプションがあることで、バリスタはコーヒーを作ることに専念できる。

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ホールフーズ・アーバイン店ではコーヒーに限らずサンドウィッチやピザ等、デリもタブレット端末から注文ができるのだ。デリのスタッフも昼食などのピーク時、注文対応で手を焼くこともなくなる。消費者ニーズにより、行列ができやすい繁盛店を中心にスーパーでもモバイル注文が標準になってくる。つまりスーパーではタブレット端末の店内導入から、スターバックスのようなスマートフォン・アプリからのモバイル注文がスタンダードとなるのだ。

⇒モバイル注文が外食産業だけに留まるわけではありません。アメリカではターゲットや大手スーパーマーケットにもスターバックスなどのコーヒーチェーンを導入しているところがあります。スーパーマーケット内でモバイル注文を始めているのがホールフーズです。オースティンの旗艦店やロサンゼルスに昨年オープンした新旗艦店、先月オープンしたりばかりのアーバイン店では店内にあるタブレット端末からコーヒーばかりかサンドウィッチ、ピザまで注文できるようになっているのです。いずれも昼食時などの混雑緩和を狙って導入しているのですね。私は視察参加者やクライアントをLAのホールフーズ最新店にお連れして、店内のタブレット端末からコーヒー等、注文してもらっています。今の消費者ニーズを実際にお客の立場にたって体験してもらうのが最も腹に落ちるからです。実際に買い物体験するとモバイル注文が、コーヒーチェーンやファストフードチェーンにとどまらないことが分かるのです。
タブレット端末から注文したカスタマイズ・サンドウィッチを食べながら、未来の消費者ニーズを考えてみるのです。

15年12月8日 - 【ホールフーズ】、ロサンゼルス・ダウンタウンに新店!割高なダウンタウン丼は激ウマ?

後藤文俊

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