Fumitoshi Goto

米イケア、白物家電やオムニチャネルで成長

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■電化製品流通専門誌「トゥワイス(TWICE)」の「2015年大型白物家電(メジャーアプライアンス:Major appliance)売上高トップ50企業ランキング」では、ディスカウント家具チェーンのイケアが前年の圏外から46位と初めてランクインした。同社の冷蔵庫など白物家電の売上高は推定3,700万ドルで、前年から30.7%と高い成長率となった。イケアは現在、オムニチャネル・リテーリングを推進し、IoTなどコネクテッドな家電商品の品ぞろえ拡大で売上を伸ばそうとしている。

同社は8日、今年度の売上成長率が8%~10%との認識を明らかにした。同社CEOのペーテル・アグネフェール氏はこの成長率を維持しながら、2020年度には500億ユーロドルに到達する可能性も示した。また、10億ユーロドルに達しているオンライン売上高は今年、約40%の伸びになるとも予想している。同社のオンラインショッピングは店舗展開の28ヶ国中、13ヶ国で行っている。イケアは最近、オンラインで注文した商品をピックアップする小型サービス店「ピックアップ・ポイント(Pick-Up-Points)」のテスト展開を拡大している。一部の在庫やショールームまでありタブレットからの注文にも対応する新業態店は現在、カナダなど7ヶ国に24店あるという。同社はピックアップ・ポイントを今後2ヶ月間で30店に増やす計画も明かした。同日に開催されたメディアイベントでは明るさや色調を操作できる照明も披露し、IoT製品等の可能性も示した。

イケアは日本やアメリカを含む28ヶ国に328店を展開しており、昨年度の売上高は319億ユーロドル(前年比11.5%増)だった。

トップ画像:イケアのキッチン家電売り場。冷蔵庫など白物家電のアメリカ国内売上高は推定3,700万ドルで、前年から30.7%と高い成長率となっている。

16年2月17日 - 【イケア】、レストランを改装!売上の5%程度でも食品は家具チェーンのコアビジネス?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。先日、NBC局の朝の情報・ニュース番組「ツデー(Today)」でイケアの発音について取り上げられていました。アメリカではアイケアと発音していて、スウェーデンのイケア(Ee-kay-uh)と異なる発音だと指摘されたのです。スウェーデンのイケアがアメリカに進出したのが1985年。進出当初からアメリカ人が間違って発音していたのですが、アメリカ市場に合わせるため、アメリカ人が発音するほう(しやすいほう)を取り入れたのです。商売を他国で展開する場合、現地の人に合わせるのが基本です。自分の国で成功していることを、そのまま押し売りするの稚拙であり、現地でビジネスは上手くいきません。当ブログの「激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ」とタイトル名に「後藤文俊」と自分の名前を入れていないのも戦略です。この場合の戦略とは「ウォルマート」と検索する人が圧倒的だからです。アメリカ小売業の名前も、検索フレンドリーに対応しています。例えばコストコ。

⇒コストコはアメリカでコスコ(もしくカスコ)との発音が近いのですが、当ブログは検索結果が多い名前(もしくは大手ニュースサイトの記事で使われている名前)を採用しています。コストコの場合は、別会社が先にコスコで登録しており、コストコとなった事情もあります。以前、ホームファーニッシング業態店「リネン・シングス(Linens'n Things)」という小売チェーンがありました(商標を買収したオンラインストアがある)。発音は「リネンズン・シングス」が近いのですが、当時の検索結果やニュース記事でもリネン・シングスが圧倒的で、日本人流通関係者もリネンシングスと言っていたので、そちらにしたのです。当ブログは検索フレンドリーに対応していることもあり、アメリカ流通業に関する検索結果で常に上位に表示されます。おかげさまでアメリカ小売業・流通業の情報発信サイトではダントツのアクセスです。一方で「本場アメリカでコスコと発音するからと日本語表記もコスコ」では、読者対象にしている日本の人から支持は得られません。

⇒変化とスピードの時代には、柔軟性が求められているのです。エントリー記事にあるように電化製品流通専門誌「トゥワイス(TWICE)」の「2015年大型白物家電(メジャーアプライアンス:Major Appliance)売上高トップ50企業ランキング」では、イケアが46位と初めてランクインしていました。冷蔵庫やIHクッキングヒーターなどキッチン家電の取り扱いを増やし売れていることで、前年から30%増と高い成長率となっています。「ウチは家具屋だから家具だけやる」と思考が硬直すれば、売上が伸びない可能性が大いにあります。「こだわり」という自分たちの都合を押し付けるより、お客様の満足を最優先に考えなければなりません。今後はハイテクでコネクテッドなIoT家電も出してくる可能性もあります。イケアはオムニチャネル・リテーリングにも積極的に投資し、推進しています。アメリカに限って言えば、イケアのオムニチャネルは満足な状態ではありません。が、少なくとも徐々にオムニチェネル化しているのはわかります。

変化とスピードの時代には、チェーンストア・セオリーも柔軟にしましょう。

後藤文俊

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