Fumitoshi Goto

書店チェーン最大手のバーンズ&ノーブル、店内にレストランを導入

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■書店チェーン最大手のバーンズ&ノーブルは23日、店内にレストランをテスト導入することを発表した。コーヒーやラテだけでなくアルコールや食事まで提供することで苦戦を強いられている書籍スーパーストアの集客を増やす。投資家を集めた会議で明らかにしたことによると、バーンズ&ノーブルのレストラン1号店は今年10月、ニューヨーク郊外のイーストチェスターにオープンした後、ミネスタ州イーダイナ地区のギャラリア・イーダイナSC(Galleria Edina)、カリフォルニア州フォルソム地区(Galleria Edina)のパラディオ・アット・ブロードストーンSC、バージニア州アシュバーン地区の複合施設ワン・ローダウン(One Loudoun)のバーンズ&ノーブルにそれぞれオープンする。イーダイナのバーンズ&ノーブルのレストランはこれまでのカフェテリアスペースを二倍に拡大し、ファイアーピットのあるアウトドアスペースも設けられる。ビールやワインなどのアルコール類を提供する他、ウエイター(ウエイトレス)が給仕し食事はブレックファースト、ランチ、ディナーに分けるという。価格帯は「手ごろな値段」としており、カジュアルスタイルのレストランを導入するとみられている。なおバーンズ&ノーブルはレストランをテスト展開としながらも同社COOジェイミー・キャリー氏をレストラン事業開発部長に就任させ、外食を専門とするコンサルティング企業やデザイン企業と提携、プロのシェフも既に採用していると明らかにした。
バーンズ&ノーブルが23日に発表した第4四半期(2月~4月期)決算では売上高が8.8億ドルと前年同期比4%減だった。純損益は前年同期の1,900万ドルから3,100万ドルと、赤字幅が大幅に拡大した。既存店・売上高前年同期比は0.8%の減少だった。通年ベースでは売上高が41.6億ドルとなり前年比3%の減少だった。3,700万ドルの純利益が今年度2,400万ドルの赤字となった。既存店ベースは横ばいだった。アマゾンなどオンラストアの躍進で苦戦が続いており、また同社のタブレット「ヌック(Nook)」売上が低迷していることも赤字幅拡大につながっている。
バーンズ&ノーブルは全米50州に平均店舗面積730坪となるスーパーストア等、640店を展開している。

トップ画像:投資家を集めた会議で披露されたレストランのイメージ画像(レストラン事業開発部長に就任したジェイミー・キャリー氏が使ったプレゼン資料から)

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。昨日、ニューヨーク・ロチェスターの調査視察から戻ってきました。ニュージャージーのニューアーク・リバティー空港でレンタカーし、スチューレオナードが今年1月にオープンさせたロングアイランドの新店(1,700坪)に行き、そこから6時間かけてロチェスターです。ロチェスターからニュージャージーに戻りレンタカーを返車するときオドメーターで走行距離を確認すると910マイル(約1,500キロ!)でした。いつものように早朝から深夜まで食事以外の休みなしの突貫視察でした。毎日の睡眠時間が5時間程度で疲れましたが、撮影した動画や画像(1,600枚!)以上に今回のリサーチも凄い収穫となりました。今回もテーマを決めて仮説をもって「後藤的フィールドワーク」に臨みました。後藤一人で集中して視察を重ねることで、いつものことですが、リサーチを通じて一次情報を収集すると意外な真実が現れ、新たな事例を発見でき、仮説が深化するリサーチワークとなりました。

⇒テーマの一つになったのは東部地区にあるスーパーマーケットのイノベーションです。ニューヨーク・ロチェスターといえばウェグマンズですが、ウェグマンズのイノベーションの一つにユニークなグローサラント業態があります。ウェグマンズの旗艦店近くにオープンしたスタンドアローンのフルサービス・レストラン「ネクストドア(Next Door)」の他、旗艦店と隣接したカジュアルダイニングの「バーガーバー(Burger Bar)」、スーパー内にあるフルサービスレストランの「パブ(Pub)」、スーパーマーケット内のフルサービス・イタリアン「アモーレ・イタリアン・レストラン&ワインバー(Amore Italian Restaurant & Wine Bar)」を展開しています。後藤は実際にこれらのレストランで食事をし視察してきたのです。また、ウェグマンズの本社に、ニューヨーク州カナンデイグア地区に50エーカー(約6万坪)で所有する有機野菜農園「ウェグマンズ・オーガニックファーム(Wegmans Organic Farm)」にも行ってきました。
⇒ウェグマンズから有機野菜の試験場視察を許可させてもらいました。緑や自然に囲まれた場所でオーガニック野菜を試食もさせてもらい、本当にたくさんの気づきを得ることになりました。まさに「グリーン・イン、グリーン・アウト」でしたね(笑)。ありがとう!ウェグマンズ。で、クライアントのみなさんとは1日も早くスカイプ・コンサルティング・セッションで画像や調査結果をシェアしたいと思っています(スチューレオナード新店のワンウェイコントロールを撮影した15分動画も!)。今後7月にかけて既にアポが入っている方、ぜひ楽しみにしてくださいね♪で、これまで当ブログで紹介したグローサラント業態は、ハイヴィーなど地方のスーパーマーケットでも展開しています(今回もウェグマンズ以外でグローサラント業態を視察しています)。外食による支出が増加傾向にあるので、グローサラントが増えているのです。で、書店チェーン最大手のバーンズ&ノーブルもグローサラントではなくブックラント?に挑戦です。

⇒グローサラントとはスーパーマーケットを意味するグローサリー(grocery)とレストラン(restaurant)を合わせた造語で、レストランのような高品質のプリペアドミール等を販売し、スーパーマーケット店内でもプロのシェフが作る出来立ての食事を提供することです。ブックラント(book-rant)は後藤の造語(笑)で、ブックとレストランの組み合わせです。後藤が数々のグローサラント業態を視察して得たことですが、メニュー以上に食事場所のアトモスフィア(環境)が極めて重要に作用していることがわかってきました。ウェグマンズ・カナンデイグア店のマーケットカフェのアウトドアスペースは緑に囲まれていてとてもリラックスできるのです。アモーレ・イタリアン・レストラン&ワインバーはオープンキッチンなのですが、2階席からはキッチンが丸見えになっているのです。ネクストドアも寿司カウンターがあり、キッチンがハーフオープンでした(いずれこれらの画像の一部をブログで紹介したいと思います)。
バーンズ&ノーブルのレストラン展開で成否を分けるのは、アトモスフィアにかかっていると思います。ところで...立ち読み・立ち飲み・立ち食いの「俺の本屋」だったら、醤油ジミの本が売られることになりますね...

後藤文俊

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