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三陽商会が過去最大の113億円赤字、EC専門ブランド含む新戦略発表

岩田功代表取締役社長 経営統括本部長
Image by: FASHIONSNAP

 三陽商会が2月14日、2016年12月期の連結決算と新経営計画を発表した。売上高は676億円(前年比30.6%減)、営業損益が84億円、経常損益が81億円で、当期純損失は過去最大となる113億円の赤字に転落。昨年7月、バーバリーのライセンス事業終了や既存事業の業績悪化などにより「中期5ヵ年経営計画」を取り下げると同時に経営改革委員会を設置して構造改革と成長戦略の策定を進めてきたが、新たな事業の開発を含む新経営計画「Sanyo Innovation Project(SIP 2017)」を発表した。

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 三陽商会は、ライフスタイル消費財市場において、同社の主要領域である衣料品は市場構成比の45%に留まり、また成長領域の服飾雑貨や生活雑貨領域に対する事業展開が不十分であるほか、主要販売チャネルである百貨店は縮小し、専門店やEC等が市場を牽引しているとし、新経営計画「SIP 2017」ではこれまでの総合アパレルメーカーという立ち位置から、アパレル事業をコアにライフスタイル全般に関わるサービスを提供する「総合ファッションカンパニー」への構造転換をミッションに掲げる。ECや都市型商業施設などの直販型ビジネスや、北米やアジアなど海外市場の開拓による販路の拡大、20代後半から30代の顧客作りに向けてデイリーに着回せる上質なリアルクローズや生活雑貨を展開する新ブランドの開発、「衣・食・住・美・健・遊・知」をキーワードにした新サービスなどを提供していく予定。直営やECにリソースを集中してトップラインの向上を図り、2018年度には営業利益を黒字化、中期的には売上高800億円、営業利益率5%、ROE(自己資本利益率)5%を目指す。

 主要施策としては、MDサイクルの6シーズン化や期中追加仕入れの活用など、顧客やマーケットの動向を意識した施策を全ブランドで実施するほか、自社通販サイト「iSTORE」やブランドサイトの機能の強化、EC専用ブランドの開発といったEC売上の拡大を図る。2016年度のEC売上高は自社ECと外部EC合わせて42億円だが、2019年度では80億円を計画。また、祖業であるコートを中心としたコーポレートブランド事業の成長に向けて、セレクトショップをはじめとする専門店や都市型商業施設、海外といった新規チャネルに向けた商品ラインの拡大や、素材メーカーとの共同開発、メディアやチャネルとのコラボレーションを積極的に展開していく。販売力強化に向けて、直営店ではAIの活用により来店客の購買行動分析などを行う。

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