Fumitoshi Goto

米小売店「メイシーズ」、既存店売上高が8四半期連続で減少

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在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■メイシーズが21日に発表した第4四半期(11月~1月期)は、店舗スクラップの影響やオムニチャネル化が進んでいないことで減収減益に既存店も前年を下回った。売上高は店舗閉鎖で85.2億ドルと前年同期の88.7億ドルから4.2%の減少となった。純利益は4.72億ドルと前年同期の5.43億ドルから13.1%の減益となった。粗利益率は38.3%と前年の37.4%から0.9ポイント増えたものの、一般販売管理費に店舗閉鎖の費用が重なり利益を圧迫した。本業の儲けを示す営業利益率は前年同期の10.6%から9.6%と下落した。メイシーズ店内で展開する提携業者からのコミッションを除く既存店・売上高前年同期比は2.7%の減少だった。前年同期は4.8%の減少だった。商品カテゴリー別では紳士服や婦人服などアパレル関連は全般的に好調だったが、ハンドバックやファッション・ウォッチ、ファッション・ジュエリーなどが低迷し既存店を押し下げた。既存店ベースの減少は8四半期連続となっており、リーマンショック時に記録した11四半期連続前年割れに迫っている。なお、前期まではメイシーズ・コムとブルーミングデールズ・コムの成長が二桁を維持と明かしていたが、今期はEコマース売上の成長率などを言明していない。
通期ベースでは売上高が店舗数の減少により前年比4.8%減となる257.8億ドル、純利益も店舗閉鎖負担などで同3.5%減となる6.11億ドルだった。提携業者からのコミッションを除く既存店ベースは3.5%の減少だった。
メイシーズは先月、昨年8月に発表した本体デパートメントストア100店舗閉鎖で、68ヵ所の店舗閉鎖と従業員の約7%に当たる1万人以上を解雇を発表した。同社は2017年度の既存店・売上高前年比を2.2%減~3.3%減と予想している。

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メイシーズの既存店・売上高前年同期比推移グラフ(メイシーズ店内で展開する提携業者からのコミッション売上除く)。年末商戦となる11月と12月を含む第4四半期(11月~1月期)の既存店ベースは2.7%の減少だった。これにより既存店ベースは8四半期連続の減少となる。リーマンショック時に記録した11四半期連続前年割れに迫っているのだ。2016年度の既存店・売上高前年比は3.5%の減少。今期の決算声明ではEコマース売上についての数字は明かさなかった。前期は「メイシーズ・コムとブルーミングデールズ・コムは二桁成長を維持」としていた。Eコマースの成長も鈍化しているのだろうか?

17年1月6日 - 【メイシーズ】、68店閉鎖に1万人リストラ!オムニチャネル成功と勘違いした理由とは?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。後藤のコンサルティングや極めてユニークなスタイルをとっています。アメリカ小売業のお手本となる成功事例をもとにクライアントにあるべき姿やとるべき戦略を示し、一方で、失敗事例からは避けるべき姿や忌避すべき戦術を明らかにし、実務としての確実なアクションを提言するコンサルティング・スタイルです。先日、某大手チェーンストアのエグゼクティブが参加したコンサルティングでも、予定にはなかったメイシーズを視察して失敗事例を見てもらいました。オムニチャネルで成功しているホームデポを比較すると、採用すべきき考え方と避けるべき実務が腹に落ちるのです。理詰めで得心してもらうのではなく、現場を視察して相違を目の当たりにするので、後藤のコンサルティングがスッと入ってくるのです。この「現場に行く」というのが大事なのですね。メイシーズの現場に行って確認すれば、オムニチャネルが機能しない理由が誰の目からも明らかです。
不振にあえぐメイシーズはカナダの小売大手ハドソン・ベイに売却される可能性が噂されています。売却されて別資本の元で、あるべき姿、とるべき戦略、避けるべき戦術等をもう一度考えるべきです。

後藤文俊

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