Fumitoshi Goto

アマゾンからの影響を受けない米コスメチェーンストア「アルタ・ビューティ」とは?

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■チェーンストアの多くが苦境に陥り閉店を余儀なくされている中で、競争とは無縁の「ブルー・オーシャン」のような別世界にいるチェーンストアがある。既存店売上高が前年を上回るだけでなく、二桁成長を9四半期連続して達成している企業だ。美容品&サロンチェーンのアルタ・ビューティが9日発表した第4四半期(11月~1月期)決算では、売上高が15.8億ドルと前年同期比24.6%の増加となった。マス市場向け化粧品と高額化粧品が大きく牽引した。純利益は前年同期から30%増加し1.40億ドルとなった。粗利益率は前年から0.1ポイント減少となる34.5%だったが、広告宣伝費と本社費用のレバレッジが効いて前年の21.1%から20.0%へ1.1ポイントも圧縮、営業利益率は前年の13.4%から14.2%に増加した。実店舗とEコマースを合わせた既存店・売上高前年同期比は二桁増となる16.6%の増加となった。前年同期は12.5%の増加だった。既存店ベースが前年実績から二桁の増加となるのは9四半期連続。既存店ベースの大幅増は「アルタメイト・リワード(ULTAmate Rewards)」会員の増加(前年同期比27%増)が起因している。現在の加入者は2,000万を突破し2,340万人となっている。既存店ベースの内訳は客数が10.9%増加し、客単価が5.7%の増加となっている。Eコマース売上は前年同期比63.4%の増加となる1.55億ドル。Eコマースではモバイル経由の売上が90%増加したという。また同社のEコマースは既存店ベース(Eコマース売上除外)12.8%増に大きく寄与している。小売の既存店ベースの内訳は客数が8%増加し、客単価が5%の増加。ヘアカットやカラーリング、ブローなどサロンの既存店ベースは8.8%増となった。
通年ベースでは売上高が48.6億ドルと前年比48.6%の増加、純利益は4.10億ドルと同28%の増加だった。既存店売上高は15.8%の増加で、Eコマースを除く既存店ベースは13.4%の増加(サロンのみは同8.7%増)だった。Eコマース売上高は56.2%の増加となる3.45億ドルだった。
アルタは現在、48州に974店を展開しており、2017年中には新規に100店を出店する。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。アマゾンからの影響を受けない企業をアマゾン・プルーフ(Amazon-proof)と呼んでいます。アマゾン・プルーフで検索すると、ニュース記事など3,900万件もヒットします。アマゾン・プルーフとなる企業はTJXやロス・ドレス・フォー・レスなどのオフプライス業態にアルタ・ビューティが挙げられます。アルタの既存店・売上高前年同期比は9四半期連続して二桁で成長しています。直近の第4四半期の既存店ベースでは、過去10年間で最大となった前期(第3四半期)の16.7%増に次いで16.6%の増加となっています。第2四半期も14.4%増、第1四半期は15.2%の増加で桁外れの成長を維持しているのです。明らかにEコマースの売上がリアル店舗にも波及しているのです。店舗ではヘアカットやカラーリング、ブローなどサロンサービスもあるので物販だけのお店と違いO2Oの流れがスムーズで、店舗顧客のリテンション(既存顧客の維持)にもなっているのです。
アルタは数ヶ月で1,000店舗を突破します。アマゾン・プルーフ企業はSCなどレッド・オーシャンで撤退した跡地にブルー・オーシャン出店です。

後藤文俊

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