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現代美術家の田名網敬一の新作個展 移転する渋谷NANZUKAで3年ぶりに開催

 渋谷のギャラリー「ナンヅカ(NANZUKA)」が、アイビスビル地下1階から、同ビルの地下2階に移転する。移転後初の展覧会として、現代美術家の田名網敬一の新作個展「貘の札」を開催する。会期は6月24日から8月5日まで。

「幽霊は壁を通る」2017 / Pigmented ink, acrylic silkscreen medium, crashed glass, glitter acrylic paint, acrylic paint on canvas 147×208 cm (diptych) Image by ©Keiichi Tanaami / Courtesy of the artist and NANZUKA
「幽霊は壁を通る」2017 / Pigmented ink, acrylic silkscreen medium, crashed glass, glitter acrylic paint, acrylic paint on canvas 147×208 cm (diptych)
Image by: ©Keiichi Tanaami / Courtesy of the artist and NANZUKA
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 田名網敬一は1936年に東京で生まれ、武蔵野美術大学を卒業。1960年代半ばにサイケデリックカルチャーやポップアートの影響を受け、アニメーション作品からシルクスクリーン、漫画的なイラストレーション、コラージュ、実験映画、ペインティング、立体作品まで幅広い制作活動を行っている。

 2010年以降は田名網の記憶や夢を原風景にした「曼荼羅図」風ペインティング制作に取り組んでおり、同展では横3メートルの大型作品2点を含む新作約10点が並ぶ。大作の「彼岸の空間と此岸の空間」内に登場する鶏のイメージは、幼少期に実際に見た爆撃のために低空へと急降下をする戦闘機のメタファーで、骸骨姿のモンスターは戦争で傷ついた人々を表現すると同時に恐れを知らない現代に生きる人々を暗示しているという。また、田名網が結核を患い生死をさまよった時の幻覚に由来した松や、田名網の夢によく出てくるという水から想起した波が描かれるなど自身の「死」への恐怖やトラウマ体験を創作へと変換。このほかにもキリコやウォーホル、リキテンシュタイン、若冲、エッシャーなど、田名網が好きなアーティストたちの作品を引用した。

 ペインティング作品のほか、昨年にニューヨークでの個展で発表されて以来、セントルイス国際映画祭や、オーバーハウゼン国際短編映画祭などさまざまな映画祭で上映されてきたアニメーション作品「笑う蜘蛛」を展示上映する予定。田名網による新作個展を同ギャラリーで開催するのは約3年ぶりとなる。

■田名網敬一「貘の札」
会期:6月24日(土)〜8月5日(土)
場所:NANZUKA

NANZUKA:公式サイト

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