Fumitoshi Goto

ホールフーズが8四半期連続で客離れ、アマゾンの買収による影響か?

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■ホールフーズ・マーケットが26日に発表した第3四半期(4月~6月期)決算では既存店ベースが前年を下回り、8四半期連続でマイナスとなった。売上高は37.3億ドルと前年同期比0.6%の増加だった。純利益は1.06億ドルとなり、前年の1.20億ドルから11.7%減と二桁の減少となった。粗利益率は販促等により前年同期の34.7%から34.0%と0.7ポイント減少した。一方、一般販売管理費率は前年同期の28.5%から28.8%と0.3ポイント増加したことで、営業利益率は4.8%となり前年同期の5.6%から0.8ポイントも減少した。既存店・売上高前年同期比は1.9%の減少となった。既存店ベースは2015年の第4四半期から8四半期連続して前年を下回っている。ホールフーズは現在、アメリカを中心にイギリスとカナダを含め465店舗を展開している。その中にはロサンゼルス近郊シルバーレイク、ワシントン州ベルビュー、オレゴン州レイクオスウィーゴ、テキサス州オースティン地区にオープンした新フォーマット「365バイ・ホールフーズ・マーケット」4店も含まれている。ホールフーズの株式を取得し第2位の株主となっていたヘッジファンドのジェナパートナーズは先週、すべてのホールフーズ株式を売却したことを発表した。今年4月、物言う投資家が大株主になったことで、集客に苦戦するホールフーズは経営再建の圧力を受けるだけでなく、売却など身売りの可能性もでていた。一方、アマゾンが先月、ホールフーズの買収を発表したことで、ジェナが当時29ドル~32ドルで購入したホールフーズ株が42ドル前後になっていた。2,600万株の株式資産を売却したことで得られたジェナパートナーズのキャピタルゲイン(売買差益)は約3億ドル近くとなる。

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ホールフーズ・マーケットの既存店・売上高前年同期比と粗利益率の推移グラフ(過去10年間)。既存店ベースは100年に一度と言われた景気後退時の4四半期連続を越え8四半期連続して前年を下回っている。粗利益率も競争激化により販促が増加しており、前年同期の34.7%から34.0%と0.7ポイント減少した。ホールフーズは今も客離れが進んでおり、利益も損ねている状態なのだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。アマゾンがホールフーズを買収と発表したことでホールフーズ株が急騰しました。これを受けジェナパートナーズがホールフーズ株すべて売却し、わずか数ヶ月の投資で莫大な利益となったタナボタ?キャピタルゲインを得ています。かねてからジェナを嫌っていたホールフーズCEOジョン・マッキー氏にとって、ヘッジファンドからの圧力はなくなって清々しているとは思います。が、これで問題が解消したわけではありません。なんとしてでも客離れを止めなければなりません。既存店ベースは8四半期連続して前年を下回っているのです。原因はオーガニックを販売する手ごわい競合が増えていることに加えて、ホールフーズが1,200店舗展開(のちに撤回)の成長を軸に据えたことで「ホールフーズらしさ」がなくなったことだと思っています。それはワシントン州ベルビュー地区にあるホールフーズとそこから車で5分程度の距離にある365を見ればわかることです。
アマゾン傘下になり、アマゾンゴーのようなIT化に加えてホールフーズらしさも戻ってくれば客数は回復するとみています。

後藤文俊

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