Fumitoshi Goto

ターゲットが提供する「ギフトナウ」の魅力

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■今月、自分に誕生日があると想像してもらいたい。毎年のように誕生日プレゼントを送ってくれる家族や友人・知人がいる。誕生日の数日前、デパートからメールで事前にプレゼントの確認通知が届いたら、あなたはどう思うだろうか?メールには「あなたの誕生日プレゼントにAさんが〇〇を贈ります」とある。ジャケットやセーターなどのプレゼントならサイズや他のカラーを選択できるようになっている。プレゼントそのものが気に入らなければ、そのデパートで購入できる同価格(もしくはそれ以下金額)のまったく別の商品を選ぶこともできる。ギフトカード(商品券)への変更も可能なのだ。プレゼントを贈る前に受け手にプレゼントの中身を確認してもらうという、極めて合理的なやり方だ。プレゼントの貰い手が事前にプレゼントの中身を知るわけだから、サプライズの要素は全くない。が、確実に欲しいものが貰えるため手堅いともいえる。ディスカウンターのターゲットが、そんな合理的な「ギフトナウ(Gift Now)」を始めた。ターゲットのギフトナウの使い方はシンプルだ。ターゲット・コムの商品ページにある「ギフトナウ(Gift Now)」ボタンをクリックすると別画面が現れる。自分と受取人の名前やメールを入力しメッセージを記入して配達日を選択。後はカード等で支払いを済ませるとプレゼントの受け手となる人にプレゼントの中身の確認メールが届くのだ。確認メールでそのままプレゼントを受け取ると選ぶこともできるし、アパレルなどカラーやサイズを変更できるでけでなく、例えばキッチン用品など別の商品にも変えることができるのだ。ギフトカードにして後の購入に使うことも可能だ。
誕生日やクリスマスのプレゼントに、ギフトカードは味気ない。かといって自分の好みのプレゼントを相手に押し付けるのも気がひける。少なくとも相手にはこんなプレゼントを贈りたかったということは伝えたい...ギフトナウはそんな人が利用できる忖度なプレゼントかもしれない。

トップ画像:ターゲット・コムの商品ページに赤矢印で示した「ギフトナウ(Gift Now)」ボタン。ボタンをクリックすると別画面が現れ、自分と受取人の名前やメールを入力しメッセージを記入して配達日を選択する。後はカード等で支払いを済ませるとプレゼントの受け手となる人にプレゼントの中身の確認メールが届く仕組みだ。ターゲットのギフトナウはギフトカードより温かみがあり、プレゼントよりもハズレがなく合理的と言えるだろう。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。バラエティ番組「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」に「アイツの事を一番理解しているのは俺だ!どうせお前こんなん好きなんやろ?選手権!!」があります。レギュラー出演者が自分のセンスでゲストの趣味嗜好に合った商品をプレゼンしあう内容です。ゲストが気に入った商品はゲストが持ち帰り、最も気に入らないモノは購入者が自腹で買い取るゲームのような企画です。ゲストが普段、着ているような(本人のイメージから着てそうな)ジャケットを選んでも、柄などディテールが本人の好みに全く合わなかったりします。相手のことをよ~く考えても、意に沿わないことは普段の生活の中でよくあります。クリスマスや誕生日のプレゼントに、貰って嬉しかったけれど結局、自分のセンスや嗜好に合わず使わなかった、着なかった...というプレゼントは誰にも経験はあるでしょう。プレゼントしてくれた相手のことを思って着てみようにも考え込んでしまう衣類とか。

⇒貰い手が女性の場合、贈り手がプレゼントを選ぶ際「自分のことを考えてくれる」ということが嬉しいといいます。プレゼントそのものよりも相手の心遣いが嬉しいということです。商品券となるギフトカードでは好きなものは買えますが、何を贈りたかったのかは見えてきません。特に女性は貰ったプレゼントの嗜好から、贈り手にある自分のイメージが分かるのも嬉しいのかもしれません。ギフトカードでは分かりませんから。ターゲットのギフトナウは、ギフトカードではなんだか味気なく感じ、一方で、相手に好まれないプレゼントも贈りたくない顧客に向けたプログラムです。なんだか消極的な感じがしないでもありませんが、返品が大きな課題となっているアメリカ小売業にとっては苦肉の策ともいえなくもないです。ギフトナウだと、少なくとも貰い手はこんな商品を選んでくれていたんだということは分かります。冒険してみるのもいいし、気持ちだけ貰ってプレゼントは別なものにもできますから合理的です。
ターゲットのギフトナウはギフトカードより温かみがあり、プレゼントよりもハズレがなく合理的ということですね。

後藤文俊

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