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サウナ人気の背景にオリンピックあり?今後のサウナは"本場"がキーに

今月開催され盛況した「CORONA WINTER SAUNA」の様子
今月開催され盛況した「CORONA WINTER SAUNA」。男女混浴で水風呂の設置も
Image by: FASHIONSNAP

 ファッション業界など感度の高い人々の間で注目を集めている「サウナ」。イベントの開催に加えてファッション系メディアがこぞって特集するなど、2017年のホットな話題の一つとして挙げられる。なぜ今年、サウナブームがやってきたのか?

 

 もともとサウナはフィンランドが発祥の地。そのフィンランドが1936年のベルリンオリンピック開催時にサウナを選手村に持ち込んだことが、ヨーロッパで広く楽しまれるきっかけになったという。日本に浸透したのも1964年に行われた東京オリンピックからと言われており、その背景にはオリンピックが深く関連している。

 短時間で身体が温まり汗をかくことでリフレッシュできるほか、水風呂などによるクールダウンを繰り返すことで自律神経や副交感神経を刺激し、マインドフルネスの効果もあるサウナ。日本ではサウナ愛好家を"サウナー"と呼ぶなど熱狂的なファンがいる反面、"おじさんくさい"など女性や若い人達がなかなか近づけないものとして長く思われていた。サウナ事業者もそれを意識してか、男性専用サウナなど男性に訴求する店作りを行うところも多かったが、ここ数年で意識は激変。サウナを新鮮なエンタメとして捉える女性や若者達が増えたことで積極的に新規開拓する事業者が増えてきており、最近では「サウナ部」を設立する企業も出てきた。イベントプロデューサーの秋山大輔氏は「日本にある多くのサウナは間違っている」と語る。

 国内外のサウナを10年以上渡り歩くなど生粋の"サウナー"として知られている秋山氏は「サウナはおじさんだけのものじゃなくて、子どもからみんなが楽しめるもの」と本場フィンランドと日本のスタイルの違いを指摘。日本との大きな違いは、湿度と設計にある。フィンランドではサウナストーンに水をかけて水蒸気を浴びる「ロウリュ」を楽しむのが通常で、高い湿度を保つことで発汗によるデトックス効果以外にも肌や髪にも良い影響があるとされている。また、日本の座席が一方向を向いて座る構成になっているのに対し、フィンランドでは囲むように座席を配置。子どもから年輩者までが楽しめ、男女混浴などもあり世代や性別を越えて"デトックスをシェアする"というエンターテインメントと同時にソーシャルの場にもなっているのが特徴だという。

 秋山氏は、フィンランドスタイルを日本に浸透させようと「ととのえの日」に制定された今年11月11日に"プロサウナー"のために専門ブランド「TTNE PRO SAUNNER」を設立したほか、今月には沖縄のリゾートフェス「Corona SUNSETS FETIVAL」を主催するコロナ・エキストラのチームとともに、下北沢でアウトドアサウナイベント「CORONA WINTER SAUNA」を開催。フィンランド電気式サウナストーブを使用し、水着を着用していれば男女問わず利用できるというフェス感覚のコンセプトが注目を集め、定員180名の枠に対して約15倍の応募があったという。

 2020年に行われる東京オリンピックまでの2年間でより浸透させるムーブメントのキーになるのは女性からの支持だ。今後はイベント型のアウトドアサウナを開催するほか、サウナ施設の運営も計画している。「僕もストレスで自律神経壊した過去がある。そのとき救ってくれたのがサウナ。だから僕はサウナで恩返ししたい」。

 12月にはナインアワーズがスキーマ建築計画の長坂常の提案により、カプセルホテルとサウナを複合した新業態「ドシー(°C)」を恵比寿にオープン。2018年3月には五反田駅付近にも新店舗の出店を予定している。2003年の開業以来初の大規模改装を実施した東京ドームの温泉施設「スパ ラクーア(Spa LaQua)」もフィンランド式サウナを新設するなど、都心にも本場のフィンランド式サウナが広がりつつある。1度目の東京オリンピックは、サウナ普及。2度目の東京オリンピックで真のサウナを。2020年に向けてサウナの本場化は着々と進んでいる。

  

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