Fumitoshi Goto

クローガーがターゲットと合併か?

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■ビジネス誌のファストカンパニーは23日、ターゲットとクローガーが合併に向けて話し合っていると報じた。アマゾン・ホールフーズ連合に対する業界再編と見られている。事情に詳しい複数の人の話として両社は昨年夏、提携に向けて交渉を始めた。ターゲットは食品の改善を目的に、クローガーはターゲットの商品やECアクセスなどのメリットでパートナーシップを模索していたという。両社は昨年秋にも再度話し合いを行い、今年に入って合併が最善の選択かどうかなどの交渉が続いているのだ。売上高だけで1,950億ドルになる企併について、両社ともコメントを控えている。一方、ターゲットの本部があるミネソタ州ミネアポリスのローカル紙やニュースサイトのCNBCでは、関係筋の話としてクローガーとターゲットの合併交渉は「事実でない」との否定を報じている。単にターゲットが買収したオンデマンド買物代行・宅配サービスのシプツ(shipt)でクローガーと話し合っているというのだ。ターゲットは昨年12月、シプツを5.5億ドルで買収している。クローガーが各店に導入を急ぐカーブサイド・ピックアップ・サービス「クリックリスト(Clicklist)」でシプツによる宅配を考えているのだ。今年1月、クローガーが2013年創業のオンライン・ホールセラー「ボックス(Boxed)」の買収を検討していると報じられた。クローガーが買収額4億ドルで交渉したものの結局、ボックス側が提案を断ったとなっている。クローガーはボックス以外にもオーバーストック・コム(overstock.com)の買収や中国のアリババとの提携の協議が報じられている。なおクローガーは2014年2月、デジタルクーポン・プラットフォーム企業のユー・テクノロジー・ブランドサービス(YOU Technology Brand Services, Inc)を買収しており、同年7月には健康食品のオンライン専売ストアのビタコスト(Vitacost)を2.8億ドルで買収している。

アマゾン・ホールフーズ連合に向けてクローガーやターゲットが合併などの対策を講じても不思議ではないのだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。企業合併にシナジー効果は「言うは易し、行うは難し」の典型だと思います。けれどもターゲットとクローガーが、合併で話し合いがもたれても全く驚きではありません。アマゾンのようなIT企業がホールフーズ・マーケットのような食品スーパー(それも自然食品を扱う)を買収する時代ですから、なんでもありです。これまでの業界の常識やチェーンストア理論(一部の方が語っていたチェーンストアの原理原則)等が通じなくなっているのは誰が見ても明らかです。このように書くとこれで成功してきた人などは反発を覚えるかと思います。しかし、流通先進国のアメリカでは業種業態などと型にはめた考えでは、破壊的イノベーションを打ち出すアマゾンに対抗できません。そもそもアマゾンはお客に便利な買い物を提供しているだけで、旧態依然とした考えを破壊しようとは思っていないのです。そもそも消費者は自分の都合によい買い物しているだけですから。

業種業態の枠を超えた買収・合併があっても驚きにはなりません。ただそれが成功するかどうかは別です。

後藤文俊

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